研究課題/領域番号 |
21590636
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
菊池 正二郎 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (70381960)
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研究分担者 |
松井 毅 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 講師 (10452442)
落合 登志哉 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (30311913)
大辻 英吾 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (20244600)
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キーワード | 腫瘍検査学 |
研究概要 |
【研究の目的】新規早期大腸癌血清診断法の確立 【本年度の研究実績】 (1) 血清中Dermokine認識ELISA測定系の確立:ウサギ抗ヒトDermokineポリクローナル抗体を作製して、市販抗体との組み合わせで蛍光標識による高感度Dermokine測定ELISAを確立した。 (2) 大腸癌患者血清中Dermokine測定:大腸癌患者血清130症例における血清中Dermokineを測定したところ、早期がんにおける陽性率はCEA/p53自己抗体/CA19-9に比べて高く、重複も少ない結果であった。結果としては早期癌の57.9~64.3%が診断可能であった。研究結果はjournal of Gastroenterology.2010 Dec;45(12):1201-1211に掲載された。 (3) 大腸癌以外の癌患者血清中Dermokine測定:Dermokine測定系が大腸癌診断に有用であると判断するためには、大腸癌以外の癌種における測定を行う必要がある。そのために胃癌・膵癌・肝臓癌などの患者血清を測定した。結果としては、胃がん・肝臓癌ではDermokineの陽性例は大腸癌よりは少なかった。しかし、膵癌と膵管内嚢胞性腫瘍であるIPMNでは既存腫瘍マーカーとの重複が少ない結果が得られたため、現在論文投稿中である。 (4) 早期大腸癌血清診断の実用性の検討:本測定系が早期大腸癌診断に有用であるかどうかを検討するため、新たに倫理委員会の申請を経て内視鏡的切除術を行った大腸癌50例に関して治療前後の血清中Dermokine測定を行うべく血清採取を進めている。
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