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2011 年度 実績報告書

オリゴDNAアレイCGH法による25種の先天異常症候群の遺伝子内欠失の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590638
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小崎 健次郎  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30234743)

キーワード遺伝子 / アレイ / 検査の感度 / 先天異常症候群
研究概要

診療での利用を前提とした遺伝子診断では、翻訳領域内の各エクソン領域をPCR増幅し、その塩基配列を直接シーケーシング法により決定し、各エクソン内の点変異・欠失・挿入を検出することが一般的である。しかし、シーケーシングに基づく方法では、感度が100%には達せず、偽陰性と考えられる症例が少なからず存在し、遺伝子検査を臨床応用する上で問題となっている。本研究では、シーケーシング法では検出できない遺伝子異常である「複数エクソンを含む遺伝子内欠失」を網羅的かつ高感度に検出しうるシステムの作成を試みた。先天異常症候群10疾患(15遺伝子)の患者のうち、エクソン内の点変異・欠失・挿入が同定されていない患者を対象とし、患者・両親からインフォームドコンセントを得た後、オリゴDNAアレイCGH法による再解析をおこなった。10の古典的な先天異常症候群の原因遺伝子の各エクソンにプローブを配置したオリゴDNAアレイを運用した。60塩基程度の合成DNAプローブをスライドグラス上に配置した。10種の先天異常症候群の15の原因遺伝子の全エクソンに10~20個程度のプローブを配置した。患者に由来するゲノムDNAをCy5、正常対象者由来のゲノムDNAをCy3でラベル化し、アレイ上で65℃、40時間のハイブリダイゼーションを行い、マイクロアレイスキャナーにて、スキャンし、これを専用ソフトウエアにて数値化した後、各遺伝子のゲノムコピー数を解析した。本研究により遺伝性疾患の遺伝子診断の検査感度が100%に近づくことが期待される。今後は、対象とする遺伝子数を増やすことが必要である。ハプロ不全(遺伝子欠失)により発症することがこれまでに知られている約400個の遺伝子が国際機関ISCAによってリストされている。現在、マイクロアレイの高密度化にあわせこれらの遺伝子を含むシステムの構築を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Hydrocephalus with Hirschsprung disease : Severe end of X-linked hydrocephalus spectrum2012

    • 著者名/発表者名
      Takenouchi T, Nakazawa M, Kanemura Y, Shimozato S, Yamasaki M, Takahashi T, Kosaki K
    • 雑誌名

      American Journal of Medical Genetics

      巻: 158 ページ: 812-815

    • DOI

      doi:10.1002/ajmg.a.35245

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ophthalmic features of CHARGE syndrome with CHD7 mutations. 158A(3) : 514-82012

    • 著者名/発表者名
      Nishina S, Kosaki R, Yagihashi T, Azuma N, Okamoto N, Hatsukawa Y, Kurosawa K, Yamane T, Mizuno S, Tsuzuki K, Kosaki K
    • 雑誌名

      American Journal of Medical Genetics

      巻: 158 ページ: 514-518

    • DOI

      doi:10.1002/ajmg.a.34400

    • 査読あり
  • [学会発表] 診療利用の段階を迎えたアレイCGH:遺伝相談における活用のポイント2011

    • 著者名/発表者名
      小崎健次郎
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会日本人類遺伝学会第56回大会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      2011-11-12

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公開日: 2013-06-26  

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