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2011 年度 実績報告書

アルドステロンの腎障害機構に対する内因性ジギタリスの保護効果

研究課題

研究課題/領域番号 21590643
研究機関関西医科大学

研究代表者

小宮山 豊  関西医科大学, 医学部, 講師 (40140264)

研究分担者 吉賀 正亨  関西医科大学, 医学部, 助教 (70434834)
キーワード内因性ジギタリス / アルドステロン / 腎障害 / 視床下部 / 下垂体 / 臨床検査
研究概要

本研究は内因性ジギタリス用物質(EDLF)の病態検査学的研究の一環である。近年、アルドステロンが腎障害を促進することが明らかになった。今回のアルドステロン有害事象へのEDLF系の改善作用を研究する可能性があるため、そのメカニズムを特異的受容体拮抗薬なども駆使しつつ、アルドステロンの腎障害機構に対する内因性ジギタリスの保護効果を明らかにすることが本研究の目的である。なお、申請者らは、このbufadienolideに属するEDLFのエポキシ形成および解裂、両タイプのEDLFのアミノ酸結合型を保有し、これらを有効利用する。
アルドステロンの近位尿細管細胞アポトーシス惹起機構に対するMBT、MBGおよびTCBおよびアルドステロン受容体拮抗薬の作用については、明確な結論を得るに至っていない。
しかし、アルドステロンの腎障害機構に対するEDLFの保護効果を理解する上で重要な、末梢でのEDLF産生および作用機構で役割を果たす器官である副腎および心臓に関して新しい知見を得るとともに、さらに上位の調節機関であることが強く示唆される神経系細胞PC12からMBTが産生されることを初めて示し、さらに視床下部の不死化細胞であるN-1でのウアバイン様物質産生にかかわるシステムが存在することを明らかにした。すなわち、今回新たにMBTが副腎髄質に存在することを質量分析的に定性的、さらに定量的にはELISAで示し,副腎髄質おけるEDLFの産生・分泌機構にMBGおよびMBT両者が関与すること、さらに、実験的心不全におけるNa/Ca exchangerが新たな治療ターゲットになること、およびouabainの関与についての側面を示した。特筆すべきは今までほとんど明確でなかった中枢系の細胞であるN-1細胞でウアバイン様物質の存在とその分泌機構に本研究課題のメインテーマであるアルドステロンが調節機構としてかかわっていることを明らかにした。
研究成果は、下記13に示すように論文として発表するとともに、学会で発表している。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The central mechanism underlying hypertension : a review of the roles of sodium ions, epithelial sodium channels, the renin-angiotensin-aldosterone system, oxidative stress and endogenous digitalis in the brain2011

    • 著者名/発表者名
      Takahashi H, Komiyama Y、Yoshika M, et al
    • 雑誌名

      Hypertens Res

      巻: 34 ページ: 1147-60

  • [雑誌論文] 内因性ジギタリス2011

    • 著者名/発表者名
      吉賀正亨、小宮山豊、高橋伯夫
    • 雑誌名

      検査と技術

      巻: 39 ページ: 561-564

  • [雑誌論文] Ca2+ entry mode of Na+/Ca2+ exchanger as a new therapeutic target for heart failure with preserved ejection fraction2011

    • 著者名/発表者名
      Kamimura D, Komiyama Y, et al
    • 雑誌名

      Eur Heart J

      巻: (Epub) ページ: 1-9

    • DOI

      10.1093/eurheartj/ehr106

    • 査読あり
  • [雑誌論文] An ouabain-like factor is secreted from immortalized hypothalamic cells in an aldosterone-dependent manner2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshika M, Komiyama Y, et al
    • 雑誌名

      Neurochem Int

      巻: 59 ページ: 104-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Isolation of marinobufotoxin from the supernatant of cultured PC12 cells2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshika M, Komiyama, Y, et al
    • 雑誌名

      Clin Exp Pharmacol Physiol

      巻: 38 ページ: 334-7

    • DOI

      10.1111/j.1440-1681.2011.05512.x

    • 査読あり
  • [学会発表] 新規内因性ジギタリスであるtelocinobufotoxinの昇圧作用の検討2011

    • 著者名/発表者名
      吉賀正亨、小宮山豊、高橋伯夫
    • 学会等名
      第15回日本心血管内分泌代謝学会学術集会
    • 発表場所
      吹田・千里ライフサイエンスセンター
    • 年月日
      2011-11-23
  • [学会発表] 高血圧発症機序における内因性ジギタリスの臨床検査医学的研究2011

    • 著者名/発表者名
      吉賀正亨、小宮山豊、高橋伯夫
    • 学会等名
      第58回日本臨床検査医学会学術集会
    • 発表場所
      岡山・岡山コンベンションセンター
    • 年月日
      2011-11-18
  • [学会発表] 副腎細胞を用いたアンジオテンシン2受容体拮抗薬の内因性ジギタリス分泌に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      吉賀正亨、小宮山豊、高橋伯夫
    • 学会等名
      第51回日本臨床化学会年次学術集会
    • 発表場所
      札幌・札幌医科大学
    • 年月日
      2011-08-26
  • [備考]

    • URL

      http://research.kmu.ac.jp/kmuhp/Koza?kyoinId=syeim

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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