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2009 年度 実績報告書

組織改革(吸収合併)が従業員の心身に与える影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21590649
研究機関帝京大学

研究代表者

井上 和男  帝京大学, 医学部, 教授 (70275709)

キーワード組織改編 / organizational downsizing / 吸収合併 / 職業関連ストレス / 健康リスク
研究概要

平成21年度においては、本研究のテーマである「組織改編における従業員への影響」に関する先行研究を検索し、文献的考察を行った。まず、国内文献での検索では、「組織改編」をキーワードとして検索し、4文献を得たものの、事業所あるいは会社組織での調査研究はなかった。そこでキーワードを変更し、「組織体合併あるいは吸収合併」では94文献を得たものの、そのほとんどが医療機関あるいは自治体における調査研究で、事業所あるいは会社組織における文献はわずか1つであった。本研究は、日本の大手金融会社における合併発表後の主観的ストレスおよびストレス関連症状の変化について、縦断研究調査法を用いて検討した結果、主観的ストレスとストレス関連症状が合併発表後増加することを示唆していた。
一方、海外文献では、検討の結果、組織改編が縮小を伴っていることから、キーワードとしてorganizational (organisational) downsizingが考えられ、論文名に含まれているものは計23文献あり、そのうち事業所(私的および公的)における観察研究は5文献あった。その結果は、(1)縮小型組織改編は従業員の健康リスクである。しかし、その影響は個人的因子および事業所の特性の影響を受ける、(2)縮小型組織改編と職業関連ストレスは相加的に従業員の健康に悪影響を及ぼす、(3)縮小型組織改編は、残留した従業員における筋骨格系疾患のリスクとなる、(4)縮小型組織改編は経営上のメリットを伴うが、一方で退職者の身体障害を増加させ雇用者および社会に経済的負担を与える(5)縮小型組織改編は、従業員の向精神薬使用と関連している。
これらの先行研究からは、縮小型組織改編が労働者の心身における健康リスクとして作用すること示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://www.e-campus.gr.jp/staffinfo/public/staff/detail/1548/165

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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