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2011 年度 実績報告書

環境因子による多動性障害のエピジェネティック解析

研究課題

研究課題/領域番号 21590676
研究機関独立行政法人国立環境研究所

研究代表者

石堂 正美  独立行政法人国立環境研究所, 環境リスク研究センター, 主任研究員 (60211728)

キーワード環境化学物質 / エピジェネティックス / 脳神経疾患
研究概要

これまでの環境化学物質の健康リスク評価は、成人の生理学に基づいて行われてきているが、小児の生理学に基づいたリスク評価の体系は全く整備されておらず、それに向けての着手が急務である。環境化学物質による小児への影響に関する疫学調査も実施され、その影響を懸念する発表がなされてきているからである。
近年、環境に存在する化学物質による発達期中枢神経系への影響について動物実験の報告が相次いでいる。こうした中、私たちはラット多動性障害について報告してきている。多動性障害は、多因子性疾患として捕らえられてきており、遺伝的素因と環境因子の何らかの相互作用によるものと考えられてきている。そこで、本研究では環境化学物質によるラット多動性障害のエピゲノムからのアプローチにより解析した。
○DNAアレイ法を用いたロテノンによるラット多動性障害の分子機構の解析
生後5日齢の雄性ラットにロテノンを曝露し、多動性障害をきたしたラットの中脳よりRNA抽出し、DNAアレイ法に供した。ロテノンを曝露していないラット中脳を対照とした。対照ラット中脳における遺伝子発現量を基準に2倍以上の変動を統計的に有意とし解析した。その結果、運動を司るドーパミン神経情報伝達経路を修飾する分子の遺伝子が有意に変動した。
つまり、これまでの本研究の知見と今回の成績から、ラットの運動がエピジェネティックな影響を受ける可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Rat hyperactivity by bisphenol A, but not by its derivatives, 3-hydroxybisphenol A or bisphenol A 3,4-quinone2011

    • 著者名/発表者名
      M.Ishido, et al
    • 雑誌名

      Toxicol.Lett.

      巻: 206 ページ: 300-305

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Transcriptome of tributyltin-induced apoptosis of the cultured rat mesencephalic neural stem cells2011

    • 著者名/発表者名
      J.Suzuki, M.Ishido
    • 雑誌名

      Toxicol.

      巻: 287 ページ: 61-68

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Neurotoxicity of endocrine disruptors : possible roles in the etiology of developmental and neurodegenerative disorders2011

    • 著者名/発表者名
      Y.Masuo, M.Ishido
    • 雑誌名

      J.Toxicol.Environ.Health

      巻: 14 ページ: 346-369

    • 査読あり
  • [学会発表] ラット多動性障害に及ぼす内分泌攪乱化学物質ビスフェノールA中枢代謝物の影響2011

    • 著者名/発表者名
      石堂正美
    • 学会等名
      第34回日本神経科学大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2011-09-17

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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