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2009 年度 実績報告書

医療従事者の職業性ストレスとその対策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21590686
研究機関岐阜大学

研究代表者

井奈波 良一  岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10168411)

キーワード社会医学 / ストレス / 産業衛生
研究概要

医療従事者の職業性ストレスの現状を明らかにし、その対策を立案する目的で、本学医学部卒業の1年目研修医、1公立病院と1民間病院の研修医以外の勤務医および1民間病院の看護師を対象に職業性ストレス、勤務状況、燃え尽き状況、ストレス対処行動等に関するアンケート調査を積み上げた。バーンアウトに関連する要因について検討し、1年目の男性研修医では、バーンアウト群の「職場における対人関係でのストレス」および「回避と抑制」の素点平均は非バーンアウト群より有意に高く、「上司からのサポート」、「家族や友人からのサポート」および「仕事や家庭生活の満足度」の満足度」の素点平均は非バーンアウト群より有意に低かった。女性研修医では、バーンアウト群の「上司からのサポート」、「仕事の満足度」、「積極的問題解決」、「視点の転換」、および「問題解決のための相談」の素点平均は非バーンアウト群より有意に低かった。バーンアウト群の「回避と抑制」および「他者を巻き込んだ情動発散」の素点平均は非バーンアウト群より有意に高かった。これらのことから、1年目研修医のバーンアウトと職業性ストレスおよび対処特性の関係には性差があることがわかった。研修医以外の男性勤務医では、バーンアウト群のここ1ヶ月の定時帰宅日数は、非バーンアウト群より有意に少なかった。バーンアウト群の「職場における対人関係でのストレス」の素点平均が非バーンアウト群より有意に高かった。バーンアウト群の「上司からのサポート」、「家族や友人からのサポート」、「仕事の満足度」および「家庭生活の満足度」の素点平均は非バーンアウト群より有意に低かった。バーンアウト群の「回避と抑制」の素点平均は非バーンアウト群より有意に高かった。これらのことから職場の社会的サポートだけでなく、定時帰宅日数増加が初期研修医以外の勤務医のバーンアウトの予防に役立つ可能性があると考えられた。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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