研究課題
本研究は、感染症サーベイランス事業で収集されるデータの、より実用的で発展的な活用法の開発を企図したものであり、平成21年度の実績は以下の通りである。(1) 全国の感染症サーベイランスデーターは国立感染症研究所から提供されている。しかしながらその情報はpdf形式のテキスト情報であり、全国規模や地域ごとの流行状況を俯瞰したり統計解析を行うに適していない。我々は、国立感染症研究所から提供されている情報に基づいて、1990年から2009年までの47都道府県の定点把握の対象となっている5類感染症15疾患のデータ約70万件をデータベースとして整備した。(2) 気象条件は感染症の流行に大きな影響を及ぼすと考えられている。我々は気象条件と感染症の流行との関係をより詳細に分析することを目的として、2000年から2009年までの47都道府県の週ごとの気温、雨量、湿度、日照時間等の情報約24万件をデータベースとして整備した。平成22年度以降は、これらのデータを用いて、両者の関係をより詳細に分析・検討する予定である。(3) 我々が既に運用しているインターネットを利用した感染症サーベイランスデータの可視化・還元システムに、上記のデータを追加することでより豊富な情報が提供できるようになった。今年度は新たにGoogleマップと連携したGIS機能を追加した。この機能により地図の移動・拡大・縮小がホームベージ上でスムーズに行うことができ、感染症流行状況の空間的把握がより容易になった。
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IADIS International Conference WWW/INTERNET 2009, Proceedings
ページ: 437-439
http://infectsrv2.med.tottori-u.ac.jp/infectious/