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2011 年度 実績報告書

高齢者のポジティブ思考に関する研究-高齢者コホート内における質的・量的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21590694
研究機関鳥取大学

研究代表者

尾崎 米厚  鳥取大学, 医学部, 准教授 (00224212)

キーワード高齢者 / 健康度 / 質的研究 / 量的研究
研究概要

地域在住の高齢者のコホート内において質的研究と量的研究を組み合わせて、高齢になっても前向きに自立して生活できる要因を検討した。研究対象地域は中山間地域である鳥取県伯耆町であった。質的研究では、様々な活動をいきいきとされている高齢者の紹介を得て、その後はスノーボールサンプリングにより調査対象者をつないでいく訪問面接調査を実施し、何歳になっても前向きに社会と接点を持って活動する要因を明らかにした。男性では、仕事や趣味で広がった人的交流が引退後も続くような広がりと活動の場につながった場合が多く、女性では、夫の仕事関係や自分の趣味や役場の活動との接点を途切れることなく続けた中で友達や仲間が広がった場合が多かった。いずれも元々の性格等ではなく、後天的な社会的な要因が大きな役割を果たしていた。次いでこの事例を症例に、性年齢をマッチさせた対照との間で1:4のコホート内症例対照研究を実施し、前向きに生きる要因を平成17年実施の高齢者の生活習慣と生活自立についての調査項目の中から検討した。関連した要因は、趣味のサークルの参加、その他の活動の参加、友人の家を訪ねること、大腸がん検診を受けること、既往症がないことであった。次いで、地域在住高齢者全体を対象にコホート研究のデザインで、エンドポイントを死亡、要介護状態の発生、がん罹患、がん死亡、認知症による要介護発生にとって、関連要因検討を行った。死亡、がん罹患、がん死亡に関連した要因は性、年齢、H17の基本健診受診のみであった。要介護発生の要因は多く、基本健診を受けない、健康度自己評価が低い、入浴介助必要、物忘れ多い、相談に乗らない、大豆製品を食べない、脳卒中・糖尿病・パーキンソン病の既往であった。認知症による要介護の要因は、喫煙、書類が書けない、趣味がない、基本健診を受けないであった。趣味や手段的生活自立、健診を受けるという行動の重要性が示唆された。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Metabolic syndrome and incidence of liver and breast cancers in Japan2012

    • 著者名/発表者名
      Osaki Y, Taniguchi SI, Tahara A, Okamoto M, Kishimoto T
    • 雑誌名

      Cancer Epidemiology

      巻: 36 ページ: 141-147

    • DOI

      10.1016/j.canep.2011.03.007

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 職域におけるアルコール問題再考 アルコール問題の疫学 労働者,職場を中心に2011

    • 著者名/発表者名
      尾崎米厚,松下幸生,樋口進
    • 雑誌名

      産業精神保健

      巻: 19 ページ: 75-79

  • [雑誌論文] 飲酒運転対策プロジェクト わが国の飲酒運転の現状2011

    • 著者名/発表者名
      尾崎米厚
    • 雑誌名

      日本アルコール・薬物医学会雑誌

      巻: 46 ページ: 23-28

  • [学会発表] アルコールによる社会的損失の推計2012

    • 著者名/発表者名
      尾崎米厚、樋口進、松下幸生、岸本拓治
    • 学会等名
      第82回日本衛生学会学術総会
    • 発表場所
      京都大学(京都)
    • 年月日
      2012-03-25
  • [学会発表] Epidemiology of tobacco use among adolescents and adults, and recent progresses in tobacco control in Japan. Symposium D2 : Epidemiology of tobacco use, tobacco cessation, and how to achieve successful tobacco control : lessons learned from developed and developing countries2012

    • 著者名/発表者名
      Osaki Y、Ohida T, Kanda H, Fukushima T, Tanihata T, Kaneita Y, Kishimoto T
    • 学会等名
      2nd Asia-Pacific Society for Alcohol and Addiction Research
    • 発表場所
      Montien Riverside Hotel (Bangkok, Thailand)
    • 年月日
      2012-02-08
  • [学会発表] 阪神淡路大震災後の超過死亡に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      尾崎米厚、大井田隆、岸本拓治
    • 学会等名
      第70回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      秋田県民会館(秋田)
    • 年月日
      2011-10-21
  • [学会発表] わが国におけるインターネット嗜癖 実態とその特徴2011

    • 著者名/発表者名
      三原聡子, 桑田美子, 小川佳子, 伊藤満, 北湯口孝, 前園真毅, 橋本琢磨, 尾崎米厚, 松下幸生, 樋口進
    • 学会等名
      第46回日本アルコール・薬物医学会
    • 発表場所
      愛知県産業労働センター(名古屋)
    • 年月日
      2011-10-15
  • [学会発表] 地域がん登録データによる胃内視鏡検診と胃X線検診の生存率比較2011

    • 著者名/発表者名
      岸本拓治, 尾崎米厚, 岡本幹三, 濱島ちさと
    • 学会等名
      第19回日本がん検診・診断学会総会
    • 発表場所
      国立病院機構名古屋医療センター(名古屋)
    • 年月日
      2011-08-06
  • [図書] 標準保健師講座 疫学・保健統計学2012

    • 著者名/発表者名
      尾崎米厚(共著)
    • 総ページ数
      217
    • 出版者
      医学書院
  • [図書] 公衆衛生 健康支援と社会保障2012

    • 著者名/発表者名
      尾崎米厚(共著)
    • 総ページ数
      378
    • 出版者
      ナーシング・グラフィカ

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公開日: 2013-06-26  

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