研究課題/領域番号 |
21590696
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山内 加奈子 愛媛大学, 教育学部, 研究員 (20510283)
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研究分担者 |
谷川 武 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (80227214)
斉藤 功 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (90253781)
加藤 匡宏 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (60325363)
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キーワード | 高齢者 / こころの健康 / 追跡調査 |
研究概要 |
【研究の目的】 1996年、E県S町の60歳以上の対象者3561名に対して、以下のベースライン調査を実施した。本調査にかかる主な分析項目は次の通りである。(1)世帯構成、(2)ADL・QOL、(3)食・生活習慣、(4)歩行移動力、(5)心の健康、(6)社会的ADLである。この3561名をベースラインとし、2001年の5年後調査、2006年の10年後調査と縦断的な解析を行うことにより、ベースラインでの要因とADL・QOLの低下、あるいは、生命予後との関連について検討を行う。さらに、当地域において、ADL・QOLのレベルの高い、いわゆる健康レベルの高い高齢者のプロファイル分析を行い、そうした人たちの共通要因を抽出することにより、縦断的な研究結果と合わせて、健康寿命を高めている精神・心理学・社会学的な要因について明らかにする。 【研究実施】 対象者のエンドポイントを2008年9月30日とし、ベースラインからエンドポイントまでの対象者の異動(日)(転出・死亡)については住民基本台帳および死亡小標を用いて計算した。3561名についてベースライン調査に回答が得られたのは、男性の1551人(1551/1971=78.7%)、女性の2049人(2049/2.574=79.6%)の計3600人(3600/4545=79.2%)である。この3600人から、寝たきりであった者18人を差し引いた3582人のうち、脳卒中で受療中であった者は148人、虚血性心疾患で受療中であった者は188人、がんで受療中であった者は26人、骨折で受療中であったものは49人であり、これら4疾患のいずれかで受療中であった者は394人となった。これを3582人から差し引くと3188人となる。本研究ではこの3188人を追跡対象者とした。寝たきりや脳血管疾患、虚血性心疾患、悪性新生物、骨折等の疾患を除外した。4疾患罹患者・寝たきり者では、社会的な活動性への疾病交絡が発生し、ソーシャルサポート等のベースライン時の解析に影響を与えるからである。これら3188人の死亡・転出者・生存者と社会的背景・ADL・QOLおよび社会活動と死亡との関連要因については人年法を用いて多変量解析中である。
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