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2011 年度 実績報告書

119番受信時における脳卒中発生確率計算

研究課題

研究課題/領域番号 21590707
研究機関横浜国立大学

研究代表者

大重 賢治  横浜国立大学, 保健管理センター, 教授 (50343398)

キーワード救急医療 / 脳卒中 / トリアージ
研究概要

救急疾患は、発症後、速やかに適切な治療を開始することが、生命予後の改善、後遺症の緩和につながる。その為には、適切な治療を速やかに開始できるシステムを地域で構築することが必要であるが、未だ、そう言ったシステムの構築は不十分なままである。救急疾患の中でも特に脳梗塞は、発症後、速やかに専門医療機関で治療を開始することが、後遺症予防の観点から非常に重要である。
本研究では、119番受信時の情報から、患者が脳卒中を発症している可能性を、確率的に表すことを目的とした。脳卒中の可能性を119番受信段階で把握し、速やかな病院搬送、速やかな治療開始につなげるためである。
平成21度および22年度において、119番通報時点において脳卒中発生を識別するためのアルゴリズムとして、ベイズ定理を用いた手法とロジスティック回帰モデルを用いた手法の両方を検討し、アルゴリズムの原形を作成した。2つの異なった手法による識別結果を、ゴールドスタンダードとなる搬送先の医師による確定診断の結果、および救急搬送医療機関の初診時の結果と照らし合わせ、精度を比較した。比較の結果では、ロジスティック回帰モデルを用いた発生確率計算式の方が、より高い精度が得られた。
平成23年度は、計算式として、より精度の高かったロジスティック回帰モデルを用いた脳卒中発生確率計算モデルを構築した。同モデルでは、通報者(観察者)の属性、患者の年齢の情報に加え、意識、会話の状態他、15の症候、2つの既往歴で脳卒中の発生確率が計算できるようになっている。平成23年度は、研究期間の最終年度として、同計算モデルをコンピュータプログラム化し、インターネット上で脳卒中発生確率が計算できるソフトを開発した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ベイジアンネットワークによるコールトリアージ判定の高精度化2012

    • 著者名/発表者名
      柚木翔太, 濱上知樹, 大重賢治, 川上ちひろ, 鈴木範行
    • 雑誌名

      電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌)

      巻: 132 ページ: 61-67

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 119番通報内容の緊急度選別システム2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木範行, 大重賢治, 伊巻尚平, 山本俊, 木下弘壽, 道下一朗, 高橋規夫, 麻生秀章, 森脇義弘, 川上ちひろ, 濱上知樹, 杉山貢
    • 雑誌名

      医療情報学

      巻: 31 ページ: 3-12

    • 査読あり
  • [学会発表] 消防法改正に伴う横浜市の観察・選定・伝達基準の試行について2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木範行、山本俊郎、伊巻尚平、北野光秀、木下弘壽、八木啓一、道下一朗、大重賢治
    • 学会等名
      第39回日本救急医学会総会
    • 発表場所
      東京(京王プラザホテル)
    • 年月日
      2011-10-18
  • [学会発表] 119番通報内容の緊急度選別システム2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木範行、大重賢治、伊巻尚平、山本俊郎、木下弘壽、道下一朗
    • 学会等名
      第15回日本医療情報学会春季学術大会
    • 発表場所
      千葉(幕張メッセ国際会議場)
    • 年月日
      2011-06-17
  • [備考] 横浜テレトリアージ研究会

    • URL

      https://sites.google.com/a/teletriage.jp/index/

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公開日: 2013-06-26  

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