本研究計画は昭和大学ヒトゲノム・遺伝子解析倫理審査委員会で承認を得た(申請番号126号)。2009年度、冠動脈疾患の治療で入院および通院中の患者より同意を取得後、血液採取、DNA抽出を行い、検体を-80度の冷凍庫で保存している。 提供者に独自の記号を付し、匿名化し、診療情報(治療歴、入院回数、臨床転帰、心リハ参加の有無、虚血性心疾患の家族歴の有無)、糖尿病および耐糖能異常、脂質異常症、高血圧、喫煙習慣など危険因子の有無とその管理状況を、専用のコンピューターにデータベースとして保管する作業を行っている。 保存検体から、以下に記す方法で、複製連鎖反応(polymerase chain reaction ; PCR)を用いて、標的DNAを増幅し、制限酵素AluIを用いて処理した後、1塩基置換(Mt5178C/A)を測定した。 ロッシュのDNA解析用キットLightCycler DNA Master Plusを使用 Forward primer 5' -CTTAGCATACTCCTCAATTACCC-3' Reverse primer 5' -CTGAATTCTTCGATTAATGGCCCA-3' 昨年度 262例の測定を行った。Mt5178C/Aの頻度はC 120例、A 142例であった。臨床データとの関連については現在解析中である。
|