本研究の目的はビタミンDの骨粗鬆症予防効果を解明することであった。そのため、新潟県横越地区において5年間のコホート研究を、村松地区において6年間のコホート研究を行った。対象者は、横越研究では55-74歳の女性595人、村松研究では70歳以上の女性775人であった。ベースライン時の血中の25-hydroxyvitamin D(25[OH] D)をビタミンDレベルの指標として測定した。横越研究では骨密度を、村松研究では骨粗鬆症性骨折をアウトカムとした。血中25(OH) Dは骨密度の5年間の変化と関連が見られなかったが、血中25(OH) Dが高い(371 nmol/L)グループでは骨折のリスクが低かった。
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