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2011 年度 実績報告書

睡眠時無呼吸症候群の病態における酸化ストレスの関与に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21590743
研究機関順天堂大学

研究代表者

木村 博子  順天堂大学, 医学部, 准教授 (00053299)

研究分担者 吉田 謙一  東京大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40166947)
大野 実  沖中成人病研究所, 研究員 (00185349)
キーワード睡眠時無呼吸症候群 / 酸化ストレス / 4-ヒドロキシ2-ノネーナル / ニトロチロシン / 時間分解蛍光測定法 / 心不全
研究概要

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome,SAS)は、心肥大、心不全、全身・肺高血圧等より突前死と関連する。私達は、独自に開発した高感度の時間分解蛍光測定法を用いて、SAS患者の血清の酸化ストレスマーカー(4-hydroxynonenal,HNE:Nitrotyrosine,NT)が、特に、朝、上昇していることを見出した。SASの研究のため、ラット等を間歇的低酸素曝露(Intermittent Hypoxia,IH)に暴露するモデルが用いられてきたが、小容器に1匹ずつ動物を閉じ込めるストレスと、窒素ガスボンベの頻回の交換を要することから、経費・手間がかかり、実験効率が悪く、研究が進まなかった。私達は、飼育箱に工夫を凝らし、窒素ガス発生装置を用いた"IH動物作製装置"を開発したことで、多数のラットを低経費・労力で再現性よく、肺高血圧、右心肥大を再現できるようになった。このモデルにおいて、血中HNE,NTの上昇を確認した。また、IH暴露によって、心臓にオートファジー(二重膜により細胞質小領域・オルガネラを取込み、リソソームと癒合・分解する現象)が誘導されることを見出した。オートファジー阻害剤の存在下、3週までに再現よく心不全が誘導された。この心臓を分析すると、IH暴露により、より高分子のHNE修飾蛋白が増加していることが分かった。また、ubiquitin(Ub)化蛋白が、IHにより、右心室で左心室より強く発現しており、オートファジー阻害剤により、増加することを見出した。HNE,Ubにより修飾された蛋白は凝集体をつくりやすく、オートファジーにより処理できない場合、細胞・臓器障害を惹起する。また、可溶性より凝集したHNE・Ub修飾蛋白が、より強く収縮不全や細胞死を惹起することから、IHによる、HNE,Ub生成と蛋白修飾が心不全の要因と考えられた。IH暴露により、HNE・Ub修飾が増強される細胞、オルガネラを免疫組織法で同定するとともに、蛋白質をwestern blot法、質量分析によって、HNE・Ub修飾蛋白を同定しつつある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Ischemia induces phospholamban dephosphorylation via activation of calcineurin, PKC-α, and protein phosphatase 1, thereby inducing calcium overload in reperfusion2011

    • 著者名/発表者名
      Shintani-Ishida K, Yoshida K
    • 雑誌名

      Biochim Biophys Acta

      巻: 1812 ページ: 743-51

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2013-07-30  

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