多様化する犯罪現場で動物試料の遺留物が見つかるケースは欧米同様増加傾向にあると考えられる。そこで、動物のDNA個体識別マーカー検索として、イヌmtDNA HVI多型解析(447個体)ならびに18STR座位とアメロゲニン遺伝子座位(市販イヌ遺伝子型判定キット使用、80個体)の解析を行い、一つのデーターセットを提供するとともに、個体識別の可能性を明らかとした。また、マイクロアレイ解析による網羅的SNP解析の結果、17000SNP中、106191箇所(48個体)で多型性のある座位を同定した。網羅的SNP解析に得られた候補遺伝子座の同定によりSNPマーカーによる新しいDNA個体識別技術を確立する基盤が構築された。
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