研究課題
平成23年度は、21年と22年度から得られた結果をもとに空腹期伝播性収縮運動の作動メカニズムを更に明らかにするため、スンクス単離胃を用いたorgan bathによるin vitro実験とトランスヂューサーを用いた in vivo無麻酔下実験を行った。平成23年度の成果は、以下の通りである。1)自発性phase III終了10分後のphase I期に、モチリン(50ng/kg/min)を10分間静脈内投与したところ、偽手術及び迷走神経切断手術の両群で自発性のphase IIIと同様の強収縮が惹起された。2)自発性 phaseII収縮の開始10分後に、グレリンを10分間投与したところ、偽手術群ではphase II収縮が増強されたが、この効果は迷走神経切断手術群では見られなかった。3)迷走神経切断手術群では、摂食後に見られる食後期収縮が起こらず、モチリンの10分間投与によって空腹期と同様の強収縮が惹起された。4)スンクスへのグレリン脳室内投与では、摂食量を有意に増加させたが、モチリン脳室内投与では摂食量を変化させなかった。5)スンクス脳室内へのモチリン投与は、胃収縮を引き起こさなかった。6)スンクスモチリンを特異的に認識する抗体を用いて測定範囲が20-1000fmol/m1である競台法ELISA法を確立した。また、十二指腸組織片を用いたモチリン分泌実験系の開発を行った。以上の研究から、スンクスを用いて空腹期伝播性収縮運動の作動メカニズムの作用機序の一旦を明らかにした。
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