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2009 年度 実績報告書

大腸筋線維芽細胞由来IL-24を標的とした新たなIBD治療法開発の基礎検討

研究課題

研究課題/領域番号 21590809
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

安藤 朗  滋賀医科大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90252395)

キーワードサイトカイン / IL-24 / IL-17 / 炎症性腸疾患
研究概要

DSS腸炎などの実験モデルマウスを用いて、抗IL-24中和抗体による分子標的治療の基礎検討を行った。まず、DSS腸炎において抗IL-24中和抗体の投与は、腸炎の悪化をもたらした。すなわち、このモデルにおいて、IL-24は腸炎の発症進展を抑制しているものと考えられた。細胞レベルでは、炎症惹起に作用するIL-24が、逆に生体内では腸炎の発症を抑制している。IL-24は粘液産生を刺激したり、RANTESの産生を抑制することが明らかになっている。IL-24を中和することによりIL-24依存性の粘液産生が抑制され直接的な上皮の腸管液への曝露と、粘液の安定化因子であるトレフォイル因子(上皮細胞のrestitution誘導因子)の減少による上皮細胞の担う修復機転の障害がおこり、腸炎の悪化遷延に至る。さらに、RANTESがT細胞に対する遊走因子であることを考えると、IL-24により抑制されていたT細胞浸潤が、IL-24中和により増強され粘膜の炎症を増強した。粘膜内のT細胞の浸潤については、免疫組織化学的手法により確認している。これらは、単純にIL-24活性中和が、腸炎の治療に結びつかないことを意味している。なお、これらの結果について、いくつかの論文として投稿済みもしくは投稿準備中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Expression of IL-24, an activator of the JAK1/STAT3/SOCS3 cascade, is enhanced in inflammatory bowel disease2009

    • 著者名/発表者名
      Andoh A, Shioya M, Nishida A, Bamba S, Tsujikawa T, Kim-Mitsuyama S, Fujiyama Y.
    • 雑誌名

      Journal of Immunology 183

      ページ: 687-695

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Recent advances in molecular approaches to gut microbiota in inflammatory bowel disease2009

    • 著者名/発表者名
      Andoh A, Benno Y, Kanauchi O, Fujiyama Y.
    • 雑誌名

      Curr Pharm Des. 15

      ページ: 2066-2077

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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