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2010 年度 実績報告書

クローン病の病態における細胞内寄生細菌に対するオートファジー機能異常の重要性

研究課題

研究課題/領域番号 21590820
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

井上 詠  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00232546)

キーワード炎症性腸疾患 / 粘膜免疫 / 腸内細菌 / オートファジー / マクロファージ / 自然免疫 / クローン病 / 細胞内寄生菌
研究概要

クローン病の病態において、どのような腸内細菌がどのようなメカニズムでマクロファージ(Mφ)を活性化し炎症を惹起するのか、という命題に対して「腸管M□内での処理異常による活性化のトリガーが細胞内寄生菌ではないか」という仮説をたて、腸内フローラおよび腸管粘膜、粘膜内Mφを分子生物学的に解析することにより細胞内寄生菌の関与を明らかにするとともに、クローン病患者Mφでのオートファジー機能異常と細胞内寄生菌に対するMφの反応異常について明らかとすることを目的とした。今年度は正常腸管(大腸癌摘出時の非癌部組織)、クローン病・潰瘍性大腸炎切除標本の炎症部位・非炎症部位におけるオートファジーの動態をLC3の抗体を用い免疫染色法に重点を置いて研究を進めた。
粘膜固有層のMφに加え、細菌との応答にオートファジーが関与しているとされる上皮細胞にも注目したが、現時点で一定の傾向をつかむに至っていない。また、粘膜固有層リンパ球を分離し、さらにCD14陽性細胞を分離し、ウエスタンブロット法を試みたが、タンパク量の制限の問題とともに抗LC-3抗体の感度・特異度の問題から、やはり正常腸管・炎症性腸疾患で明らかな差は見出せなかった。このため、昨年から引き続き、LC3-GFPベクターを導入した末梢血単球を用い、(1)通常のオートファジー誘導方法、すなわちアミノ酸飢餓およびrapamycin(0.1nM-1000nM)添加、(2)Mφ特異的オートファジー誘導方法(3)recombinant human IFN-g添加培養の方法にてオートファジーを検出する系の確立を目指している。また、マウス腸炎モデルであるDSS腸炎、CD45RBhigh transfer model、IL-10ノックアウトマウスで野解析も開始している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 消化器疾患と樹状細胞 病態の解明と治療法の開発 クローン病におけるCD14+腸管マクロファージの抗原提示能について2010

    • 著者名/発表者名
      久松理一、井上詠, 他
    • 雑誌名

      消化器と免疫

      巻: 46 ページ: 36-38

  • [学会発表] 腸管マクロファージからみたクローン病のサイトカインネットワーク異常2010

    • 著者名/発表者名
      久松理一、井上詠, 他
    • 学会等名
      第47回日本消化器免疫学会総会
    • 発表場所
      大津
    • 年月日
      2010-07-09

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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