研究課題/領域番号 |
21590833
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
東 正新 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (10376783)
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研究分担者 |
柿沼 晴 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 寄附講座教員 (30372444)
坂本 直哉 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 寄附講座教員 (10334418)
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
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キーワード | 再生医学 / 肝細胞 / 幹細胞 / 発生・分化 / 肝細胞移植 |
研究概要 |
我々は当該研究において、特定の目的分子の発現を修飾することで、肝幹・前駆細胞の移植効率に与える影響を解析し、さらに、肝幹細胞がレシピエント肝臓を置換する際に目的分子がどのような動態をとるのかを解析することで、効率的に肝幹細胞を致死的肝不全の治療に応用しようとする研究を行い、今年度の成果として下記を得た。(1)マウス肝前駆細胞・肝幹細胞の分離、培養:研究グループは前年度に継続して肝幹細胞の分離、培養法について検討を重ねた。胎仔及び成体マウス肝臓から分離した肝幹・前駆細胞について、その培養に改良を加えた。(2)肝幹細胞を用いた細胞移植後の細胞動態の解析:研究グループは成体由来肝細胞を用いて、高度の肝キメリズムが得られる移植系を確立した。高脂血症モデルマウスに対して、野生型のマウス胎仔由来肝幹・前駆細胞を移植したところ、高脂血症が治癒し、移植した細胞がレシピエントの肝臓内で1年以上にわたって肝細胞として機能することを示した(図書「肝細胞及び肝幹・前駆細胞移植におけるMatrix Metalloproteinaseの関与」に著述)。さらに、成体マウス肝臓から分離した肝幹・前駆細胞についても検討し、移植細胞が長期間肝臓を再構築できることを示した。(3)肝幹細胞移植時の肝臓置換に関わる分子の解析:研究グループが確立した移植系において、いかなる分子が肝臓の再構築に関与しているかを明らかにする研究を行った。その結果、MMP2欠損マウス由来の肝細胞はMMP2野生型マウスと比較して、移植後の肝臓再構成が遅延していることを示した(第17回肝細胞研究会にて発表)。(4)低侵襲前処理と肝幹細胞を用いた細胞移植系の開発:レトロルシンを用いない細胞移植系の開発に着手した。現時点では成功していないがいくつかの条件検討を継続している。以上、これらの成果に基づき、次年度も本研究を継続する予定である。
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