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2010 年度 実績報告書

肝疾患の病態における性差:オステオポンチン転写に関わる女性固有転写因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21590858
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

持田 智  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (20219968)

キーワードオステオポンチン / 転写因子 / 性差 / エストロゲン / C型慢性肝炎 / SNP
研究概要

ヒト・オステオポンチン遺伝子のプロモーター領域にはnt-155,-443,-616,-1,748の4ヶ所に単塩基変異(SNPs)が存在することを見いだしている。これらSNPsのalleleの組み合わせで肝疾患の病態には差異が認められ,特にnt-155のSNPは肝病態の性差を規定する要因として注目している。そこで,オステオポンチンの転写調節に関して,その遺伝子のプロモーター領域におけるn-155のSNP近傍に結合する結合する転写因子を検討したところ,雌性細胞固有の新規転写因子が存在することを発見した。これを単離,抽出するために,その発現の調節機構に関する基礎的検討を継続中である。雄性であるHepG2細胞とLN-CAP細胞及び雌性であるMCF-7細胞とMDA-MB231細胞の核抽出物を用いて,nt-155を含むオリゴヌクレオチドとgel-shift assayを実施し,雌性細胞でのみ検出され,エストロゲン処理で増強するシグナルを認めている。このシグナルはオステオポンチンの転写に関わる雌性細胞固有の転写因子に起因すると考えられ,その単離,同定に先行して,既知の転写因子の除外を進めている。各種抗体を用いたスーパーシフトアッセイ,siRNAを用いた各種転写因子のノックダウンを進めているところである。一方,エストロゲン処理によって,当該転写因子を大量に誘導する系を確立し,単離した蛋白の解析を行う準備をほぼ完了している。なお,本研究では雄性細胞のみに認められるシグナル,両性の細胞で認められるシグナルも観察しており,前者はSRY,後者はDoxD3を想定し,雌性細胞におけるシグナルとともにスーパーアッセイ,ノックダウン実験で同定を試みている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Evaluation of long-term entecavir treatment in stable chronic hepatitis B patients switched from lamivudine therapy.2010

    • 著者名/発表者名
      Ide T, Mochida S, et.al
    • 雑誌名

      Hepatol Int

      巻: 4 ページ: 594-600

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Efficacy and safety of double filtration plasmapheresis (DFPP) in combination with interfer on therapy for chronic hepatitis C.2010

    • 著者名/発表者名
      Kaneko S, Mochida S, et.al
    • 雑誌名

      Hepatol Res

      巻: 40 ページ: 1072-1081

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Possible recruitment of peripheral blood CXCR3+ CD27+ CD19+ B cells to the liver of chronic hepatitis C patients.2010

    • 著者名/発表者名
      Mizuochi T, Mcehida S, et.al
    • 雑誌名

      Interferon Cytokine Research

      巻: 30 ページ: 243-252

    • 査読あり
  • [学会発表] Estrogen-dependent novel transfer factor as well as SRY may be involved in the sexual difference in the development of hepatocellular carcinoma in HCV-infected patients through osteopontin expression in the liver.2010

    • 著者名/発表者名
      Hamaoka K, Mochida S., et.al
    • 学会等名
      61^<st> Annual Meeting of American Association for the Study of the Liver. Diseases
    • 発表場所
      Boston
    • 年月日
      20101029-20101102
  • [学会発表] An unknown transfer factor up-regulated by estrogen may be involved in the sexual difference in the development of hepatocellular carcinoma in HCV-infected patients through osteopontin expression in the liver.2010

    • 著者名/発表者名
      Hamaoka K, Mochida S., et.al
    • 学会等名
      45^<th> Annual Meeting of European Association for the Study of the Liver.
    • 発表場所
      Wien
    • 年月日
      20100514-20100518

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公開日: 2012-07-19  

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