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2009 年度 実績報告書

膵性糖尿病における重度低血糖回避のための新規検査・治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21590869
研究機関弘前大学

研究代表者

丹藤 雄介  弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (00332495)

研究分担者 柳町 幸  弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70372282)
キーワード膵性糖尿病 / 低血糖 / 連続血糖測定 / 慢性膵炎 / 膵術後
研究概要

膵性糖尿病患者に生じる重症低血糖を回避することを目的として、患者の血糖推移を連続血糖モニタリング装置で解析した。膵性糖尿病患者では、膵外分泌機能低下による糖質消化吸収不良が血糖変動に影響していることが予想されたが、消化酵素製剤を補充することにより食後の血糖値は症例による差はなく上昇していた。しかしながら、補充する酵素の量により血糖増加の程度だけではなく、血糖増加ピーク到達時間の変化も認められた。したがって、難消化性の炭水化物などを多く含む食事内容によっては、消化酵素の作用が遷延して血糖値の上昇までの時間が遅れ、治療に用いられるインスリンの作用とのタイミング不良による低血糖が生じている可能性が示唆された。この現象を回避するためには、消化酵素補充量だけではなく食事内容による作用時間の異なるインスリンの使い分けなどが必要と考えられた。一方,夜間空腹時の血糖推移の解析においては、深夜0時から2時ころまでの高血糖が生じているものの、その後早朝にかけて急激に血糖が低値となっている症例が多く見受けられた。夜間の低血糖回避のためインスリン量が少量に抑えられているにもかかわらず、このような現象を認める症例が多いことから、他のglucose regulating hormoneの影響が関与していることが示唆された。現時点では,このような血糖変動が著しいことに対処するためには頻回の血糖測定に応じてインスリンを少量持続投与しながらの微調整を行うという方法が可能であるが、さらに患者のQOLと治療の安全性を求める必要性がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 膵切除後の合併所とその対策-特に晩期合併症の膵内外分泌障害について-2010

    • 著者名/発表者名
      丹藤雄介
    • 雑誌名

      成人病と生活習慣病 40

      ページ: 105-109

  • [雑誌論文] 高齢膵機能不全患者の栄養管理と血糖コントロール2009

    • 著者名/発表者名
      丹藤雄介
    • 雑誌名

      老年消化器病 21

      ページ: 159-164

  • [学会発表] CGM(連続血糖モニタリング)で絶食輸液中の血糖管理を施行した膵性糖尿病の一例2009

    • 著者名/発表者名
      丹藤雄介
    • 学会等名
      第24回東北静脈経腸栄養研究会
    • 発表場所
      水産ビル(青森県)
    • 年月日
      2009-12-04

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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