本研究は、マイクロバブルによる白血球超音波イメージングを応用した、早期慢性膵炎診断法の可能性を追求したものである。実際には、慢性膵炎モデル動物および慢性膵炎患者にマイクロバブルを投与し、膵内でのマクロファージによるマイクロバブルの取り込みを画像化することを目標とした。 これまで、動物実験と実臨床におけるマイクロバブル投与超音波内視鏡検査を行ってきたが、本年度はデータの解析を進めるとともに、研究の途中経過を海外国際学会(欧州消化器病学会週間)で口演により発表した。 今回の発表では、1)動物実験(ブタ)において慢性膵炎モデルを作成したこと、2)超音波内視鏡を用いて慢性膵炎モデルにおける膵実質像を観察できたこと、について報告した。発表内容に関しては多くの質疑応答がなされ、今回の内容の意義が再確認できた。また、マイクロバブルの動態解析については、専用ソフトウエアも用いて施行した。この結果はまとまり次第に論文化し海外学会で発表する。
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