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2009 年度 実績報告書

拡大内視鏡観察により視覚化された腫瘍血管形態の客観化と癌自動診断システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21590882
研究機関福岡大学

研究代表者

八尾 建史  福岡大学, 医学部, 准教授 (90289546)

キーワードコンピューター画像解析 / 胃癌 / 血管 / 内視鏡
研究概要

【研究1】本研究の初年度である平成21年度は,画像解析ソフトを用い,主に拡大内視鏡画像の血管を抽出すためには,どのアルゴリズムが適しているかを検討した.ある一定の精度で検出できるようになったが,血管の一定の形状(閉鎖性ループ状血管)については,現時点でのアルゴリズムでは抽出に限界があることが判明した.現在,血管を抽出するアルゴリズムを改良中であり,血管の抽出が安定してできるようになった時点で,がんと非がんの特徴量を求める予定とした.血管の解析と同時に,胃拡大内視鏡像を詳細に検討すると,粘膜上皮下の血管を不透明にする上皮内の白色物質white opaque substance(WOS)が存在することを発見した.本物質は,胃病変の良悪性を鑑別診断する上で,臨床的に有用な指標となり得ることが判明した.本知見については,世界に先駆けて,学会や論文で報告し,血管に加えて,WOSも画像解析による定量的解析のターゲットにすることを研究計画に加えた.
【研究2】現在,一次抗体に,CD34,MUC5AC,HGM,MUC6,MUC2,CDX2,CD10を用い,腫瘍と非腫瘍の粘膜を染色し,拡大内視鏡で視覚化された血管の密度・形態と粘膜上皮下の血管の密度・形態や癌の粘液形質の基礎的な関連を検索した.その結果,研究1にも関連するが,上皮下に血管が存在しているにも拘わらず,腸型の形質(MUC2/CDX2/CD10)を腫瘍が有する場合は,上皮直下の血管が視覚化されていないことが判明した.本知見も従来報告がされていないので,まず,国際学会で発表し,オリジナリティーを証明するとともに,来年度に,腸型の形質を有する腫瘍で,上皮下の血管が視覚化されにくく,胃型の形質を有する腫瘍で,上皮下の血管が視覚化されやすいかの機序を検討することとした.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] O IIbに対する進展範囲度診断 通常内視鏡・境界不明瞭病変に対する拡大内視鏡の有用性と限界ーフルズーム派の立場から2010

    • 著者名/発表者名
      八尾建史、長浜孝、他
    • 雑誌名

      胃と腸 45巻

      ページ: 86-100

  • [雑誌論文] Magnify in endoscopy for diagnosing and delineating early gastric cancer2009

    • 著者名/発表者名
      Yao K, Anagnostopoulos G, et al.
    • 雑誌名

      Endoscopy VOL.41

      ページ: 462-467

    • 査読あり
  • [雑誌論文] "White opaque substance" and "light blue crest" within gastric flat tumors or intestinal metaplasia : same or different signs?2009

    • 著者名/発表者名
      Yao K, Nagahama T, et al.
    • 雑誌名

      Gastrointest Endosc VOL.70

      ページ: 402-403

    • 査読あり
  • [学会発表] New frontiers of endoscopy in gastric cancer : diagnosis focusing on detection of intra-mucosal spreading by magnifying endoscopy(ME)with narrow-band imaging(NBI)2009

    • 著者名/発表者名
      Yao K
    • 学会等名
      8^<th> International gastric cancer conference
    • 発表場所
      Krakow(Poland)
    • 年月日
      2009-06-11
  • [図書] 胃拡大内視鏡2009

    • 著者名/発表者名
      八尾建史
    • 総ページ数
      230
    • 出版者
      日本メディカルセンター

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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