動脈硬化性心血管障害の主要な機序として酸化ストレスによるDNA塩基損傷がある。この修復に関わる塩基除去修復(base excision repair : BER)機構の主要酵素であるApe1に着目し、Ape1の障害心血管局所での発現亢進を検出し、遺伝子導入による心血管リモデリングの抑制効果を明らかにした。また、温熱刺激(41℃)が熱ショック蛋白(HSP)72の発現亢進を介して酸化ストレス軽減効果をもたらすことを明らかにし、両者の相加的な抗動脈硬化作用が、心血管リモデリング抑制の新たな戦略となる可能性が示唆された。
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