研究課題
基盤研究(C)
心筋転写制御因子HOP(Homeodomain-Only Protein)のミスセンス遺伝子変異はヒトにおいて拡張型心筋症・難治性心不全をきたす。さらに遺伝子過剰発現マウスにおいてもこの変異が拡張型心筋症・難治性心不全をきたすことが確認されている。しかしながら、その分子機序は不明である。本研究では、酵母two-hybrid法を用いて、HOPと会合する分子の同定をおこなった。スクリーニングの結果、14物質を会合分子候補として同定した。なかでも、ATPase Na/Kβ1サブユニットは細胞膜輸送系の膜貫通タンパクNa/K ATPaseのサブユニットで心筋細胞のホメオスタシス保持に必須のタンパクといえる。HOPに連なる心筋リモデリング・心不全発症のパスウェイを解明することは、新しい心不全治療へのヒントを与えることができると期待される。
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