研究課題
心筋細胞分化におけるPARM-1の役割を検討した。(1)P19CL6のDMSOによる心筋細胞分化においてPARM-1はNkx2.5やTbx5などの心筋特異的転写因子よりも早期に発現が誘導された。(2)PARM-1を組換えレトロウイルスを用いP19CL6に過剰発現させると心筋分化は促進するが、Oct4やNanogなどの未分化マーカーの発現はLacZを発現させたコントロールのP19CL6とは差がなかった。(3)PARM-1過剰発現ではBrachyuryやMesp1などの中胚葉マーカーの発現には影響せず、GATA4やNkx2.5、Tbx5といった転写因子の発現は亢進し、canonical Wnt pathwayには変化ないが、BMP2やBMP4の発現が増え、Smad1/5/8のリン酸化も増加した。以上の結果より、PARM-1はBMP-Smadシグナルを介してP19CL6の心筋分化に関与していると考えられた。
すべて 2011
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Am J Physiol Heart Circ Physiol
巻: 300 ページ: 154-161
DOI:10.1152/ajpheart.00075.2010