研究課題/領域番号 |
21590966
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小谷 義一 神戸大学, 医学研究科, 講師 (90403287)
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研究分担者 |
西村 善博 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (20291453)
船田 泰弘 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (60437465)
小林 和幸 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (50403275)
大野 良治 神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (30324924)
竹中 大祐 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (60258233)
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キーワード | ADCT / COPD / Bronchial asthma |
研究概要 |
本年度より気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を対象に症例を蓄積しており、現在50例程度、同意をいただき、順次各種臨床データを収集しているところである。Volume scanによる撮像法による肺、気道の撮像により期待されていた気道と肺野の変化を評価しうる画像が得られており、吸気相と呼気相において画像が再現性をもって比較され、評価されうることが確認された。具体的なCTの計測として、従来より行われている5次分枝もでの計測については十分な評価が可能だった。COPD患者での検討では、気道壁面積、肺野低吸収域は非COPD患者のCTよりも大である傾向が得られ、平均肺野濃度、気道内腔面積は小である傾向が認められ、COPDの病態を十分に評価しうるものであることを確認した。現在得られたCT画像の計測を順次行うとともに、よりよく吸気相と呼気相のCTによる構造変化の評価と肺機能検査とのダイナミックな変化との関わりを評価する方法について、研究分担者とともに議論をすすめているところである。 また、吸気と呼気の呼吸インピーダンスの変化を評価し、経時的なダイナミックな変化を可視化することが可能となっている(モストグラフ)が、本法によって得られる肺機能生理学的変化をCTと対比すると、COPDと重喫煙者において、CTでの気道壁面積の増加と、呼吸インピーダンスの増加、呼吸ルジスタンスの周波数依存性の出現が健常者に比して優位に認めることが見いだされた。今後喫煙者の肺野、気道の変化がCOPD発症につながるメカニズムが明らかになる可能性があり、来年度以降の経時的な変化の評価を行いたいと考えている。
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