研究概要 |
COPDや喘息などの閉塞性肺疾患へのsiRNA療法をめざす研究を遂行した。標的細胞はCD86を高発現する樹状細胞である。マウス骨髄から分化誘導した樹状細胞のCD86発現をsiRNAは抑制し、Th2活性化によるIL-5, IL-13の産生を抑制した。さらにマウス喘息モデルにおいてsiRNAの気道内投与は好酸球性炎症を抑制しIL-5, IL-13の産生を抑制した。またsiRNAは気道反応性を抑制し、血清中の抗原特異的IgE上昇を有意に抑制した。気道の樹状細胞を標的とするsiRNAは閉塞性肺疾患に対する核酸医学の治療的応用として有望と考えられた。
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