研究課題
基盤研究(C)
気管支喘息などアレルギー疾患は世界的に増加している.大気汚染はその重要な発症要因の一つである.妊娠中の大気汚染曝露が小児アレルギー疾患発症の抗原非特異的危険因子となるか否かについてマウスモデルで検討した.大気汚染として石油燃焼灰燼の影響はすでに報告したが、室内気汚染(ホルムアルデヒド、タバコ煙)についても、妊娠中の曝露で仔マウスは喘息病態を発症しやすくなることが示された.曝露により新生児期の免疫状態にTh2優位な状態が遷延することが認められ、また、タバコ煙による喘息感受性亢進は、成熟後でも認められることがある。これらの解明のためアジュバントを用いない経気道感作モデルや、感作抗原用量を低減させたより洗練された研究モデルを開発した。喫煙曝露では直接曝露の影響を受ける気道や肺の上皮障害はDNAのメチル化を促進すると言われ、妊娠中の環境がエピジェネティクス変異の機構を介して次世代以降に影響する可能性もある。今後の課題である。
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Japanese Journal of Clinical Oncology
巻: 40(4) ページ: 319-326