糖鎖抗原腫瘍マーカーの構造は、原発部位が異なる癌腫間で一致しているかどうかは、明らかではない。複数の癌腫症例の血清を用い、作成した抗体を用いてウェスタンブロットを実施した。肺腺癌では150kD以上の分子量部位に複数のバンドがみられ、他の癌腫、コントロールでは当該部位より小さな分子量のバンドがみられ、泳動パターンが異なることが確認された。CA19-9においても膵臓癌、大腸癌症例での泳動パターンが確認された。糖蛋白腫瘍マーカー血中高値例の原発部位推定の鑑別に有用な鑑別診断法の確立への道筋が立てられた。
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