• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

高血圧および腎障害進展リスクとしての低ネフロン数出生の分子基盤を探る

研究課題

研究課題/領域番号 21591027
研究機関京都大学

研究代表者

深津 敦司  京都大学, 医学研究科, 講師 (90247685)

キーワード幹細胞 / BMP7 / 腎臓 / 発生
研究概要

腎臓の機能単位、ネフロンには20種類以上の細胞が存在するが、その全細胞が1種類の幹細胞(後腎間葉系細胞)から発生する。この幹細胞はヒトでは生下時までに失われ、それと同時にネフロン形成が終了するため、生後に強く障害されたネフロンは修復できず、腎機能が低下する。この幹細胞プールを生後も保持することが可能になれば、ネフロン形成を継続できる可能性がある。
骨形成因子のひとつであるBMP7が欠損すると腎臓が低形成になることが知られているが、腎発生が極めて早い段階で停止するため、その腎発生における役割は不明であった。申請者はBMP7コンディショナルノックアウトマウス(BMP7 CKO)と全身性誘導性Creマウスを用いて任意の時点でBMP7発現をノックアウトすることを可能にし、BMP7ノックアウト腎では幹細胞が未分化性を失い、過度に分化することを見出した(manuscript in submission)。さらに申請者らはGeneChipを用いてBMP7の下流エフェクター候補分子として転写因子six2を同定した。Six2欠損マウスの腎臓のフェノタイプはBMP7ノックアウトマウスと似通っていること、BMP7ノックアウトマウスのフェノタイプがsix2の強制発現によって回復することから、BMP7がsix2発現を誘導することによって、腎幹細胞の未分化性を維持していることを見いだした。
同マウスでは神経幹細胞の数も低下しており、BMP7が腎臓のみならず、脳を含む複数臓器の幹細胞維持に関与している可能性がある。

  • 研究成果

    (20件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (16件)

  • [雑誌論文] Dysfunction of fibroblasts of extrarenal origin underlies renal fibrosis and renal anemia in mice2011

    • 著者名/発表者名
      Asada N
    • 雑誌名

      J Clin Invest

      巻: Sep 12(Epub ahead of print)

    • DOI

      10.1172/JCI57301

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comparison of the psychosocial quality of life in hemodialysis patients between the elderly and non-elderly using a visual analogue scale : The importance of appetite and depressive mood2011

    • 著者名/発表者名
      Kanamori H
    • 雑誌名

      Geriatr Gerontol Int

      巻: Aug 15(Epub ahead of print)

    • DOI

      10.1111/j.1447-0594.2011.00731.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] An autopsy case of mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis, and stroke-like episodes (MELAS) with intestinal bleeding in chronic renal failure2011

    • 著者名/発表者名
      Mima A
    • 雑誌名

      Ren Fail

      巻: 33(6) ページ: 622-625

    • 査読あり
  • [雑誌論文] IV.Others : 3.Hypokalemia or hypercalcemia-induced renal injuries2011

    • 著者名/発表者名
      Matsubara T
    • 雑誌名

      Nihon Naika Gakkai Zasshi

      巻: 100(5) ページ: 1313-1318

    • 査読あり
  • [学会発表] クリオグロブリン血症治療中にビスフォスフォネート関連顎骨壊死を生じた1例2011

    • 著者名/発表者名
      西岡敬祐
    • 学会等名
      第41回日本腎臓学会西部学術大会
    • 発表場所
      徳島県郷土文化会館
    • 年月日
      2011-10-01
  • [学会発表] 急性腎障害と著明なメサンギウム融解像を呈した軽鎖重鎖沈着症の一例2011

    • 著者名/発表者名
      宮田仁美
    • 学会等名
      第41回日本腎臓学会西部学術大会
    • 発表場所
      徳島県郷土文化会館
    • 年月日
      2011-10-01
  • [学会発表] 血管免疫芽球性T細胞リンパ腫発症14年後に顕性蛋白尿と腎機能低下をきたした一例2011

    • 著者名/発表者名
      遠藤修一郎
    • 学会等名
      第41回日本腎臓学会西部学術大会
    • 発表場所
      徳島県郷土文化会館
    • 年月日
      2011-10-01
  • [学会発表] IV型コラーゲンα5鎖の新規変異と濃厚な家族歴を有し、遺伝性腎炎が疑われた一例2011

    • 著者名/発表者名
      松原雄
    • 学会等名
      第41回日本腎臓学会西部学術大会
    • 発表場所
      徳島県郷土文化会館
    • 年月日
      2011-09-30
  • [学会発表] ネフローゼで発症し軽鎖重鎖沈着症と考えられた一例2011

    • 著者名/発表者名
      熊原加奈
    • 学会等名
      第41回日本腎臓学会西部学術大会
    • 発表場所
      徳島県郷土文化会館
    • 年月日
      2011-09-30
  • [学会発表] 維持血液透析患者における造影剤使用後の透析中血圧低下に寄与する因子2011

    • 著者名/発表者名
      田中麻理
    • 学会等名
      第56回日本透析医学会学術集会・総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-18
  • [学会発表] 血液透析を必要とした重症急性糸球体腎炎の一例2011

    • 著者名/発表者名
      長尾和浩
    • 学会等名
      第56回日本透析医学会学術集会・総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] PIASyはメサンギウム細胞においてE12と共役しαSMAの発現を制御する2011

    • 著者名/発表者名
      鳥越和雄
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] 糖尿病性腎症における糸球体硬化とアルブミン尿には異なる病態形成機構が存在する2011

    • 著者名/発表者名
      松原雄
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] 腎炎モデルの糸球体硬化におけるSmad1の役割の検討2011

    • 著者名/発表者名
      荒木真
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] Bmp7は転写因子Six2を介して前駆細胞プールを維持することでネフロン数を決定する2011

    • 著者名/発表者名
      富田真弓
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] 内因性エリスロポエチンの腎保護作用の検討2011

    • 著者名/発表者名
      高瀬昌幸
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] 急性腎虚血後の尿細管細胞増殖におけるNotchシグナルの役割2011

    • 著者名/発表者名
      中村仁
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] Genetic lineage tracingを用いた尿細管再生機構の解明2011

    • 著者名/発表者名
      遠藤知美
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] 腎臓病治療の新たなターゲットとトランスレーショナルリサーチ2011

    • 著者名/発表者名
      柳田素子
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-17
  • [学会発表] 腎臓の線維化と再生を担う細胞群を探る2011

    • 著者名/発表者名
      柳田素子
    • 学会等名
      第54回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2011-06-15

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi