• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

CD28スーパーアゴニストによる制御性T細胞増幅効果とその治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21591030
研究機関大阪大学

研究代表者

高畠 義嗣  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30403075)

研究分担者 猪阪 喜隆  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (00379166)
今井 圓裕  名古屋大学, 医学系研究科, 特任教授 (00223305)
キーワード制御性T細胞 / CD28 / スーパーアゴニスト / 半月体形成性糸球体腎炎 / FoxP3 / CD163
研究概要

成果:(1)正常ラットに対するCD28スーパーアゴニスト(JJ316)の投与効果:正常WKYラットにJJ316を静注後3日目に脾臓を解析したところ制御性T細胞(以下Treg)分画の比率が投与量に依存的して増加した。(2)ラット半月体形成性腎炎に対するJJ316の短期効果:ラット半月体形成性腎炎誘導後3日目にJJ316を投与し8日目に解析した。(1)治療群で半月体形成率および尿タンパク量は有意に減少した(2)治療により糸球体に浸潤するTregは増加し、CD8+ T細胞およびマクロファージは減少していた。治療群ではCD163(ED2)+マクロファージが有意に増加していた(3)糸球体における炎症性サイトカインIL-6、TNF・、MCP-1の発現は治療により減少した(4)Th1サイトカイン発現が低下し、Th2サイトカインおよびTregサイトカイン発現が増加していた。(3)ラット半月体形成性腎炎に対するTreg adoptive transferの治療効果:上記の効果が真に増加したTregを介するものかを検証するために、正常WKYラットにJJ316を投与後3日目にTreg分画をsortして別の腎炎ラットに投与したところ、半月体形成率や尿タンパク量の減少などが再現できた。(4)ex vivoで脾臓あるいはリンパ節由来の単核球にJJ316を添加しTregの増幅を試みたが、一時的に2日後をピークにTregは増えるが、それを維持することができていない。
意義と重要性:(1)致死率の高い急速進行性糸球体腎炎のモデルで顕著な治療効果を認めたことは実臨床に対してもインパクトが大きい(2)adoptive transfer実験から前記(2)の効果の少なくとも一部はTregを介したものであること、JJ316による治療により糸球体へのCD163+マクロファージ(炎症の軽減に関与するとされる)の浸潤増加とTh1からTh2、Tregへのbiasを認め、これらが病態改善に関与している可能性があることなどメカニズムに関しても解析ができた。(3)Tregでの試験管内での増幅は難しく、生体内での減少は再現できていなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] CD28スーパーアゴニスト2011

    • 著者名/発表者名
      高畠義嗣
    • 雑誌名

      医学のあゆみ

      巻: 237 ページ: 260-261

  • [雑誌論文] A superagonistic monoclonal antibody for CD28 ameliorates crescentic glomerulonephritis in wistar-kyoto rats2011

    • 著者名/発表者名
      Takabatake Y., ら
    • 雑誌名

      Molecular Medicine

      巻: 17 ページ: 686-96

    • DOI

      10.2119/molmed.2010.00229

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/kid/index.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi