慢性腎臓病(CKD)において心血管疾患(CVD)の合併は大きな問題である。研究代表者は中性カルポニン(nCT)に注目した。nCTトランスジェニックマウス(nCT-Tg)に作成した一側尿管結さつモデルにおいて腎間質の線維化の進行抑制がみられ、これを心・腎連関に応用した。約2年間飼育したnCT-TGと野生型マウス(WT)の2群間での組織学的変化を比較検討を施行した。体重当たりの心と腎の重量は2群間で有意差は見られなかったが、腎でのマクロファージ浸潤と間質線維化、心の間質線維化はbCT-TgではWTに比し、軽度であった。nCT誘導はCKDにおけるCVDの治療の1つとなりうる可能性が示された。
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