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2010 年度 実績報告書

多発性嚢胞腎発症におけるERストレスの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21591050
研究機関独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター)

研究代表者

小林 克樹  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), 遺伝子解析・診断研究室, 室長 (40415451)

キーワードAQPll / 多発性嚢胞腎 / CFTR
研究概要

本年度も申請書に記載した「研究目的」および「研究実施計画」に基づき実験を行ったが、技術的な問題から公表するに足る結果を得ることができなかった。さらに検討を重ねて当初の目的を達成するべく努力をする一方で、並行して行っていた実験から次のような極めて興味深い知見が得られた。即ち、そもそも多発性嚢胞腎の発症には尿細管上皮細胞由来の嚢胞上皮細胞の異常増殖と、その嚢胞上皮細胞における嚢胞内へのイオンや水の積極的な分泌が必要であるが、この後者に関して主要な役割を果たしているのが嚢胞性線維症の原因遺伝子産物であるcystic fibrosis transmembrane conductance regulator protein (以下CFTR)と考えられている。そこで、我々のAQPllノックアウトマウスにおいても嚢胞形成にCFTRが関与していないかどうかを調べるため、抗CFTR抗体を用いた免疫組織染色を行った。すると、もともと正常なマウス腎の近位尿細管のS3と考えられる部位にはCFTRが発現しているが、AQPllノックアウトマウスの嚢胞上皮細胞においてもCFTRが豊富に発現していた。従って、AQPllノックアウトマウス腎の嚢胞形成においてもCFTRが深く関与していると推察される。Preliminaryなdataではあるが、AQPllノックアウトマウスの嚢胞腎発症機構を明らかにするにあたり、重要な示唆を与えてくれるものと考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Disruption of Mouse AQP11 Induces Endoplasmic Reticulum Stress, Followedby Apoptosis and Cellular Proliferation, in the Proximal Tubule Cells of the Kidney2011

    • 著者名/発表者名
      Katsuki Kobayashi, Sei Sasaki
    • 学会等名
      ASN Renal Week 2010
    • 発表場所
      米国コロラド州デンバー
    • 年月日
      2011-11-19
  • [学会発表] AQP11の欠損は近位尿細管の異なる部位にアポトーシスと細胞増殖を別々に誘導する2010

    • 著者名/発表者名
      小林克樹、品田絵美、内田信一、佐々木成
    • 学会等名
      第53回日本腎臓学会学術集会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2010-06-18
  • [図書] 腎臓内科学2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木成(編者)
    • 総ページ数
      209
    • 出版者
      シュプリンガー・ジャパン

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公開日: 2012-07-19  

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