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2009 年度 実績報告書

水素および一酸化窒素による血液透析膜表面の生体適合性の改善

研究課題

研究課題/領域番号 21591060
研究機関北里大学

研究代表者

小久保 謙一  北里大学, 医療衛生学部, 講師 (20287965)

研究分担者 小林 弘祐  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (70153632)
新保 年弘  北里大学, 医療衛生学部, 助教 (10406910)
キーワード血液透析膜 / 生体適合性 / 一酸化窒素ガス / 血小板活性化 / 超小型透析システム
研究概要

血液透析療法は、腎不全に陥った患者の生命を維持するために不可欠の治療である。しかし、血液透析治療それ自体が患者にさまざまな侵襲を与えている。本研究では、血液透析膜の透析液側に水素ガスや一酸化窒素(NO)ガスを流し、透析膜表面をそれらの溶存ガス放出表面とすることで、透析膜表面の生体適合性を改善することを目的とする。
本年度は、まずブタ血液を用いたex vivo実験により、NO放出表面における血小板の活性化抑制効果を検討した。ブタ血液700mLをソフトバックに充填し、膜面積1.5m^2の透析器(膜材質:ポリスルホンもしくはポリアクリロニトリル)を用いて血液流量200mL/minで透析実験を行った。あらかじめ血液側のみ血液を灌流させて安定化させた後、透析液を流した。透析液には、NOドナーとしてニトロプルシドナトリウムを溶解させ、NOの有無による血小板活性化の違いをADPおよびコラーゲン刺激による血小板活性化能により測定した。いずれの透析膜を使用した場合も、NO放出表面では、血小板の活性化および血液透析中の血小板減少が有意に低下しており、NO放出透析膜表面では、血小板の活性化が抑制されていると考えられた。
また、マウスでの実験に使用するための超小型透析システムの設計と製作を行った。血液流量100~500μL、透析液流量200~1,000μLで透析可能な膜面積1cm^2の超小型透析システムを作成した。ブタ血液5mlを循環させ、4時間の透析が可能であることを確認できた。次年度以降、溶質除去特性を確認し、マウスを用いてガスの作用機序の検討に用いることが可能になった。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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