研究課題/領域番号 |
21591071
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
詫間 浩 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (00326258)
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研究分担者 |
玉岡 晃 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (50192183)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / TDP-43 / ADAR2 / Progranulin / ウイルスベクター / 初代培養系 |
研究概要 |
運動ニューロンが選択的に死滅する筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因として、運動ニューロンにおける、RNA編集酵素ADAR2の活性低下やTDP-43、Proglanulinの機能異常が関係していると考えられる。本課題では、細胞死発現のモデル系を構築することにより、これら様々な因子がADAR2を介した運動ニューロン死のカスケードにどのように複合的に関与するのかについて検討する。計画初年度に当たる平成21年度はin vitro系においてADAR2とTDP-43、Progranulinとの相互作用の検討を行うために、ウイルスベクターを開発した。 まず、野生型および変異型のTDP-43遺伝子、Progranulin遺伝子、ADAR2遺伝子をクローニングし、ウイルスベクター(Adeno-X^<TM> Vira Trak DsRed/GFP-Express Expression System 2)に組み込み精製した。現在はこれらのベクターの発現効率などについて培養細胞を用いて検討中である。また本計画ではin vivo実験系の開発を目標としているが、対象となる遺伝子の選択に使用するためにin vitro系の開発も行う。そのためにはニューロン・グリア共培養系の確立が必要である。本年度にはマウス胎仔より大脳皮質を分離し、ニューロン培養系ならびにアストログリア培養系を開発を試みた。現在、細胞処理条件の検討、使用するマウス日齢の検討、培養液添加剤の検討を行っている。次年度では、これらのウイルスベクターならびに初代培養系を用いて、in vitroにおけるADAR2とTDP-43、Progranulinとの相互作用を検討する。
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