研究課題
本年度は作製したSCA31トランスジェニックマウスの繁殖・継代を進めた。複数の系統でラインが樹立でき、生後1年目を過ぎる時期までのステージで、複数のマウスで行動解析を行った。まず、遺伝子発現の確認を行い、当該遺伝子が確かにRNAとして発現していることをRT-PCR法で確認した。逆転写酵素を加えない系やコントロールマウスでは発現が見られず、確かに導入した遺伝子によってヒト由来のSCA31遺伝子が発現していることが確認できた。現在詳細な形態的変化がないかを確認している。一方、生後6ヶ月および12ヶ月の時期で、複数のマウスで行動解析を行った。現在、SCA31トランスジェニックマウスで、行動低下の兆しが認められ、発症している可能性も期待された。しかし、複数のマウスラインでの確認が必要で結論を出すには時期が早い。このため今後さらに複数ラインでの行動解析を行うとともに、組織学的検索による神経細胞脱落などの異常の有無を確認する必要がある。いずれにせよ、本研究でSCA31のモデルとなる有望なマウスの作製が果たされた。今後も研究を継続する必要がある。
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