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2011 年度 実績報告書

環境応答遺伝子としてのTFAP2Bのメタボリックシンドローム発症における役割

研究課題

研究課題/領域番号 21591129
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

前川 聡  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00209363)

キーワードAP2B / 脂肪組織 / アディポサイトカイン / 遺伝子改変マウス
研究概要

転写因子TFAP2B(マウスではAP2beta)は脂肪組織に比較的多く発現する遺伝子で、その遺伝子内のsingle nucleotide polymorphism (SNP)の頻度が肥満糖尿病患者において有意に高いこと、本遺伝子を培養脂肪細胞に過剩発現させると糖取り込みの亢進を介して脂肪細胞の肥大化が起こり、インスリン抵抗性が生じる、さらに、肥満脂肪組織において見られるアディポサイトカインの産生異常が生じることを報告した。しかし、同一SNPを有していても、必ずしもメタボリックシンドロームや糖尿病の発症に直接つながらないことから、なんらかの環境因子がTFAP2B発現量のみならず、その活性化を調節している可能性が示唆された。我々は現在までの検討によりPKCmuが摂食にて活性化され、AP2beta活性を調節することを見出し、環境応答遺伝子としてのAP2betaの役割を明らかにした。本年度は、個体レベルでのAP2beta遺伝子の役割について検討した。AP2beta遺伝子のホモ欠損マウスは、多胞性腎のう胞による腎不全により生後まもなく致死であることが報告されている。そこで、連携研究者である理化学研究所の前田士郎博士がヘテロ欠損マウスを作製し、ヘテロ欠損マウスの遺伝子型、各組織におけるAP2beta遺伝子発現、さらに、脂肪組織における発現とアディポサイトカイン発現について検討した。しかしながら、遺伝子型で判定したヘテロ欠損マウスにおいても、脂肪組織におけるAP2beta遺伝子発現の低下を認めず、何らかの機構でAP2beta発現低下を代償していることが示唆された。現在、各臓器におけるAP2beta発現を検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Regulation of Mitochondrial Biogenesis by Lipoprotein Lipase in Muscle of Insulin-Resistant Offspring of Parents With Type 2 Diabetes2012

    • 著者名/発表者名
      Morino K, Maegawa H, et al
    • 雑誌名

      Diabetes

      巻: 61 ページ: 877-87

    • DOI

      doi:10.2337/db11-1391

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Autophagy regulates inflammation in adipocytes2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshizaki T, Maegawa H., et al
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 417 ページ: 352-357

    • DOI

      doi:10.1016/j.bbrc.2011.11.114

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Postprandial activation of protein kinase Cμ regulates the expression of adipocytokines via the transcription factor AP-2ss2011

    • 著者名/発表者名
      Kondo M, Maegawa H, et al
    • 雑誌名

      Int J Mol Med.

      巻: 28 ページ: 95-100

    • DOI

      doi:10.3892/ijmm.2011.651

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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