2型糖尿病では小胞体ストレス(ERS)がβ細胞機能の障害の一因であることが指摘されている。インクレチンの一つ、GLP-1の受容体作動薬exendin-4(Ex-4)の投与により、Akitaマウスのβ細胞障害が抑制され、β細胞の数・量が保たれた。このβ細胞保護効果は、インスリン非依存的に血糖を低下するフロリジンを用いた場合は認められなかったことから血糖低下効果とは独立した作用であることが示唆された。β細胞のアポトーシス、ERSマーカーであるCHOPの発現が著明に減少していたことから、Ex-4によるβ細胞保護効果はERSの軽減を介してアポトーシスを抑制して発揮されていることが示唆された。
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