• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

アディポネクチンの寿命延長作用の機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21591154
研究機関久留米大学

研究代表者

山田 研太郎  久留米大学, 医学部, 教授 (10191305)

研究分担者 小田邊 修一  久留米大学, 医学部, 助教 (70194553)
中山 ひとみ  久留米大学, 医学部, 助教 (20368955)
キーワードメタボリックシンドローム / アディポネクチン / 寿命 / 老化 / KK/Taマウス / 慢性炎症 / Klothoマウス
研究概要

前年度までの研究で,KK/Taマウスはメタボリックシンドローム様の表現型を有し寿命短縮を示すにもかかわらず,Sirt1遺伝子mRNAは肝,骨格筋,脂肪組織のいずれにおいてもC57BL/6マウスより増加していることが示された。そこで,Sirt1が蛋白レベルでも増加しているかどうかを,Western blotting法で検討した。その結果,KK/Taマウスの肝ではSirt1蛋白が有意に増加しており,アディポネクチン遺伝子導入により発現量の有意の変化を示さないことが明らかになった。Sirt1酵素活性は未測定であるが,アディポネクチンがSirt1の活性化を介してKK/Taマウスの寿命を延長した可能性は低い。一方,KK/Taマウスの肝においてはCrp遺伝子発現が有意に高く,アディポネクチンにより発現の抑制がみられた。血中高感度CRP濃度もKK/Taマウスで上昇傾向を示し,アディポネクチン遺伝子導入によりC57BL/6マウスと同レベルに抑制された。炎症反応に関与するNfkbおよびTnf,I16遺伝子発現もKK/Taマウスで高く,アディポネクチンTgKK/Taマウスで抑制されていた。また,リン酸化Akt/総Akt比はKK/TaマウスとC57BL/6マウスとでは差が無かったが,アディポネクチンTgKK/Taマウスでは有意に低値であった。Aktは細胞増殖およびアポトーシスを制御するとともに,炎症関連遺伝子の転写に関与する。したがって,アディポネクチンの寿命延長効果にはAktシグナルの抑制が関与すると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Hyperadiponectinemia protects against premature death in metabolic syndrome model mice by inhibiting AKT signaling and chronic inflammation2012

    • 著者名/発表者名
      Otabe S, Wada N, Hashinaga T, Yuan X, Shimokawa I, Fukutani T, Tanaka K, Ohki T, Kakino S, Kurita Y, Nakayama H, Tajiri Y, Yamada K
    • 雑誌名

      Journal of Endocrinology

      巻: 213 ページ: 67-76

    • DOI

      10.1530/JOE-11-0329

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of adiponectin on the life span of Klotho mice : From the generation of Klotho mice overexpressing adiponectin gene2011

    • 著者名/発表者名
      S Otabe, T Hashinaga, X Yuan, T Fukutani, T Ohki, S Kakino, N Wada, Y Kurita, H Nakayama, Y Tajiri, K Yamada
    • 学会等名
      71st Scientific Sessions of American Diabetes Association
    • 発表場所
      米国サンディエゴ
    • 年月日
      20110624-20110628
  • [学会発表] 日本人の体質と健康寿命を延ばす食習慣2011

    • 著者名/発表者名
      山田研太郎
    • 学会等名
      第2回健康生きがい学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-11-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi