研究課題
基盤研究(C)
2型糖尿病の肝臓では、糖代謝においてはインスリン抵抗性(糖新生の抑制障害)を呈するのに対し、脂質代謝においてはむしろインスリン作用の亢進(脂肪合成促進・脂肪肝)が認められるという一見相反する病態を呈する。そこでその分子メカニズムを解明するため肝特異的IRS1(LIRS1KO)、肝特異的IRS2(LIRS2KO)欠損マウスに高脂肪食負荷(HF)を行った。HFによりIRS1ではなくIRS2の発現のみ低下していた。LIRS1KOは重度の耐糖能異常と脂肪肝が顕著に抑制されていた。一方LIRS2KOはコントロールと同程度の脂肪肝と軽度の耐糖能異常が認められた。以上の結果からIRS2発現が低下しているHF下では、IRS1はIRS-2による糖代謝調節を代償し、脂肪合成に重要な役割を果たしてことが明らかとなった。
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Cell Metab
巻: 13 ページ: 294-307
http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2011.01.018
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http://dx.doi.org/10.1016/j.cmet.2010.09.015