本研究では、私共が同定した血管脂肪から分泌され、肥満、糖尿病状態において発現が変化する新規因子Favineの機能解析を行った。Favineの肝臓特異的なトランスジェニックマウスを作成し、マイクロアレイによって解析したところ、大動脈において血管収縮に関連する因子の発現量が増加した。さらに、Favine蛋白を血管平滑筋細胞に添加すると血管収縮に関連する因子の発現量が増加した。以上のことからFavineは代謝状態によって発現量が変化し、血管収縮を制御する因子であることが示唆された。 また、Favine抗体を作成し、血中濃度測定系を確立した。Favineは血中に存在し、代謝状態によって血中濃度が変化することを見出した。
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