研究課題/領域番号 |
21591183
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
京 雪楓 和歌山県立医科大学, 先端医学研究所, 助教 (70316123)
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研究分担者 |
澤田 貴宏 和歌山県立医科大学, 先端医学研究所, 助教 (00382325)
坂口 和成 和歌山県立医科大学, 先端医学研究所, 教授 (60178548)
宮島 正康 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80137257)
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キーワード | 成長障害 / 成長ホルモン / Eph / IGF1 / シグナル伝達 |
研究概要 |
Ephrin/Eph系とGH/GHR/JAK2系のクロストークがIGF1産生を介して個体の成長に働いていることを発見し、その分子メカニズムを解明しつつある。結論としてEphA4がGHRおよびJAK2を直接結合することにより、(1)GHR/JAK2を介するシグナルを増強し、STAT5bを活性化することによりIGF1 mRNAの転写を亢進すること、(2)EphA4が直接STAT5bを活性化することによりIGF1 mRNAの転写を亢進すること、の2つの経路の活性化が惹起される。この2つの経路が肝臓だけではなくその他の末梢臓器でも機能している。そのため、EphA4KOマウスでは、血中に存在する内分泌性IGF1のみではなく、末梢臓器でのIGF1産生も低下し、成長が障害される。このマウスにGHを皮下注射しても成長が正常化されないが、IGF1を皮下注射することにより成長を回復することができる。これまでの結果を投稿し、改訂指示を受けた。一部追加実験が必要であるため、以下の実験を実施しているところである。(1)EphA4およびGHRの肝細胞での共局在を共焦点顕微鏡で調べること、(2)EphA4、GHR、およびJAK2のそれぞれのKOマウス由来線維芽細胞を用いて、内在性に発現しているいずれの2分子も結合することを証明すること、(3)EphA4KOマウスで肝臓でのIGFBP3およびIGFALSのmRNA発現およびそれらのタンパク質の血清中の濃度を測定すること、(4)EphA4、GHR、JAK2の3分子の結合ドメインを決定すること、等である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
98%の実験が完了して、投稿後の改訂をしている。
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今後の研究の推進方策 |
改訂を充分に行い、再投稿する。
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