研究課題/領域番号 |
21591202
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
江副 幸子 大阪大学, 医学部附属病院, 特任講師(常勤) (90379173)
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研究分担者 |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
織谷 健司 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70324762)
水木 満佐央 大阪大学, 医学部・附属病院, 准教授 (80283761)
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60346202)
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キーワード | 造血幹細胞 / エネルギー代謝 / 骨髄微小環境 / 増殖 / 分化 |
研究概要 |
正常マウス骨髄よりc-Kit^<high>Sca+1+Lin-CD34-(KSLCD34-)の造血幹/前駆細胞分画をFACSで単離し、未分化性を維持できるサイトカインで培養した。その際、培地のグルコースを0mg/dlから100mg/dlのいくつかの濃度で数日間の培養を行い、培養環境中の栄養状態が細胞内のエネルギー代謝や細胞の増殖や分裂様式に及ぼす影響を検討した。まず、KSLCD34-細胞を通常の造血幹細胞増幅条件で5日間培養し、増殖を比較したところ、グルコース低濃度0,50mg/dLでは100mg/dLでの培養に比較して低下しており、また、その際のATP, NADHの産生も低下していたことからエネルギー代謝が低下していると考えられた。また、3日培養後のKSLにとどまっている細胞の比率は、グルコース低濃度で高率であった。以上のことからグルコース低濃度の条件下では、細胞のエネルギー代謝が低下し、細胞周期が抑制され、細胞の分化も抑制されていると考えられた。さらに増殖抑制が細胞周期の低下と分化抑制のメカニズムを明らかにするために、paired daughter cell colony assayを行った結果、グルコース低濃度での培養条件においては、分裂までの時間が延長し、また、自己複製を示すmix/mix colony pairをより多く認めたことから、グルコースの低濃度の条件下では造血幹/前駆細胞の細胞周期が抑制されると同時に積極的に分化を抑制し、自己複製が促進されていることが示された。
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