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2010 年度 実績報告書

IL-21抑制によるGVHD制御のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 21591247
研究機関自治医科大学

研究代表者

尾崎 勝俊  自治医科大学, 医学部, 講師 (10286453)

キーワードIL-21 / GVHD / 制御性T細胞 / サイトカイン / 移植後合併症
研究概要

IL-21受容体ノックアウトマウスのT細胞を移植すると、GVHDが減弱する。この原因・メカニズムを解明することを目的に研究を進めている。
昨年度、IL-21受容体のノックアウトマウスのCD4は移植後にサイトカインの産生能力が低下していることをつきとめた。CD3/CD28の抗体で刺激すると、IFN-γ,IL-4,TNF-αなどの産生が低下していた。本年度はCD3/CD28抗体刺激よりもGVHDにより近いと考えられるリンパ球混合反応において、同様のサイトカイン産生低下が認められることを明らかにした。
T細胞分化にはTh1,Th2,Th17,Tregなどが知られており、昨年度までにTh1,Th2は少なくとも減弱していることを示してきた。本年度はTh17の関与を調べるためにIL-17Aのノックアウトマウスを使用して、GVHDにおけるIL-17の重要性を検討した。IL-17Aを欠損したCD4細胞を移植してもGVHDの程度はほとんど変わらず、生存曲線もワイルドタイプとほぼ同様で、ほぼ全例が死亡した。このことはIL-17Aは少なくともGVHDに必須ではないことを示している。ひいてはIL-21受容体ノックアウトマウスのGVHD減弱のメカニズムとしては考えにくいことを示唆している。
また、Tregの関与を調べるために、移植後CD4のFoxp3の発現を、フローサイトメトリー、real-timePCRで検討した。結果、ノックアウトのCD4を移植したマウスではTregが増加していることが明らかとなった。今後はTregの関与をより詳しく解析して行く。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] IL-21 is critical for graft-versus-host disease in a mouse model.2010

    • 著者名/発表者名
      Meguro A
    • 雑誌名

      Bone Marrow Transplant.

      巻: 45 ページ: 723-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Altered effector CD4+ T cell function in IL-21R-/- CD4+ T cell-mediated graft-versus-host disease.2010

    • 著者名/発表者名
      Oh I
    • 雑誌名

      J Immunol.

      巻: 185 ページ: 1920-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mesenchymal stem cells inhibit Th17 but not regulatory T cell differentiation.

    • 著者名/発表者名
      Tatara R
    • 雑誌名

      Cytotherapy

      巻: (In Press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Lack of IL-21 signal attenuates graft-versus-leukemia effect in the absence of CD8 T-cells.

    • 著者名/発表者名
      Meguro A
    • 雑誌名

      Bone Marrow Transplant.

      巻: (In Press)

    • 査読あり
  • [学会発表] Lack of IL-21 signal attenuates graft-versus-leukemia effect in the absence of CD8 T-cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Ozaki K
    • 学会等名
      52th ASH Annual Meeting
    • 発表場所
      Orlando, FL, USA
    • 年月日
      20101204-20101207
  • [学会発表] Mesenchymal stem cell mediated suppression of Th17 differentiation through PGE2 and IDO production.2010

    • 著者名/発表者名
      Tatara, R
    • 学会等名
      第72回日本血液学会総会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20100924-20100926
  • [学会発表] IL-21のシグナル抑制とgraft-versus-leukemia効果2010

    • 著者名/発表者名
      目黒明子
    • 学会等名
      第72回日本血液学会総会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20100924-20100926
  • [学会発表] 移植片対宿主病におけるSTAT3の役割に関する発生工学的手法を用いた検討2010

    • 著者名/発表者名
      松春子
    • 学会等名
      第72回日本血液学会総会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20100924-20100926

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公開日: 2012-07-19  

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