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2013 年度 実績報告書

多発性筋炎/皮膚筋炎に伴う急速進行性間質性肺炎の病態解析と新規治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21591269
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

亀田 秀人  慶應義塾大学, 医学部, 講師(非常勤) (00265795)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2014-03-31
キーワード間質性肺炎 / 皮膚筋炎 / 線維芽細胞 / イマチニブ
研究概要

1. 細胞培養系における検討
ヒトII型肺胞上皮細胞株であるA591とヒト肺線維芽細胞を24-wellプレートを用いたI型コラーゲンゲル中でともに1×10^5 cells/mlで14日間の混合培養を行った。コラゲナーゼ処理によりゲルを可溶化し、細胞を回収した。細胞をバッファーで洗浄後、II型肺胞上皮細胞と線維芽細胞(抗CD90抗体反応性)の各々の細胞の増殖やアポトーシスを解析した。PDGF10ng/ml刺激は線維芽細胞の増殖を選択的に促進し、これはイマチニブにより抑制された。IL-17の影響も検討したが、本実験系における線維芽細胞の増殖に及ぼす影響は明らかでなかった。さらに、肺胞上皮細胞の傷害・剥離と、線維芽細胞増殖の関連を明らかにするために、一部のA591細胞を機械的に剥離する傷害モデルを作製して、そこにPDGFなどのサイトカイン刺激の有無を加えることにより、線維芽細胞の増殖に及ぼす影響を検討したが、PDGFなどの影響は明らかではなかった。
2. 動物モデルにおける検討
12-15週齢の雄性ICRマウスを用いて、麻酔下でdayOにブレオマイシン2mg/kgまたは10mg/kgを気管内投与して、Day7に肺の出血および炎症や線維化を検討した。昨年度、肺の病理組織学的な検討を行い、ブレオマイシン2mg/kgの投与では線維化病変が主体に形成され、一方、10mg/kgの投与ではびまん性肺出血が主体であることが明らかとなった。さらに別の動物モデルとして、最近急速進行性間質性肺炎のモデルとして報告されたIL-2+IL-18誘導性間質性肺炎を用いた検討も行ったが、間質性肺炎の再現性が困難であり、ブレオマイシンモデルの方が適していると考えられた。
以上の検討によって、間質性肺炎の病態において、肺胞上皮細胞傷害と線維芽細胞増殖の連動の一部が明らかにとなり、また動物モデルが得られたことにより、このような難治性病態に対する分子標的療法の確立に向けた基盤が形成されつつある。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 新規抗リウマチ薬使用時の肺病変2014

    • 著者名/発表者名
      亀田秀人
    • 雑誌名

      呼吸器内科

      巻: 25 ページ: 138-142

  • [雑誌論文] 生物学的製剤による薬剤性肺障害2014

    • 著者名/発表者名
      亀田秀人
    • 雑誌名

      医学のあゆみ

      巻: 248 ページ: 109-113

  • [雑誌論文] 抗リウマチ薬による薬剤性肺障害2013

    • 著者名/発表者名
      亀田秀人
    • 雑誌名

      呼吸と循環

      巻: 61(4) ページ: 341-348

  • [雑誌論文] Respiratory Society Committee for formulation of Consensus statement for the diagnosis and treatment of drug-induced lung injuries2013

    • 著者名/発表者名
      Kubo A, Azuma A, Kanazawa M, Kameda H, et al.
    • 雑誌名

      Respir Invest

      巻: 51 ページ: 260-277

    • DOI

      10.1016/j.resinv.2013.09.001

    • 査読あり
  • [学会発表] 膠原病治療の最新の考え方2014

    • 著者名/発表者名
      亀田秀人
    • 学会等名
      つくば免疫炎症と脂質代謝セミナー
    • 発表場所
      つくば
    • 年月日
      20140131-20140131
    • 招待講演
  • [学会発表] 新規抗リウマチ薬使用時の肺病変2013

    • 著者名/発表者名
      亀田秀人
    • 学会等名
      第53回日本呼吸器学会学術講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130421-20130421
    • 招待講演
  • [図書] 多発性筋炎・皮膚筋炎2014

    • 著者名/発表者名
      亀田秀人
    • 総ページ数
      197
    • 出版者
      最新医学社

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公開日: 2015-05-28  

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