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2011 年度 実績報告書

関節炎モデルを用いた全身性炎症による心血管障害の機構解明と治療法開発

研究課題

研究課題/領域番号 21591274
研究機関川崎医科大学

研究代表者

守田 吉孝  川崎医科大学, 医学部, 講師 (50346441)

研究分担者 佐藤 稔  川崎医科大学, 医学部, 講師 (70449891)
矢田 豊隆  川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
キーワード関節リウマチ / アジュバント関節炎 / 関節炎モデル / 心肥大 / 内皮機能 / うっ血性心不全 / 酸化ストレス / NAD(P)H oxidase
研究概要

関節リウマチ患者では動脈硬化の初期病変である内皮機能障害が認められる。さらに、虚血性心疾患の頻度とは関係なく、うっ血性心不全の頻度が高いとの報告があり、初回の心筋梗塞後の死亡率も一般人と比べ有意に高い。すなわち、関節リウマチにおける全身性炎症が心筋に対しても直接的に障害を引き起こしている可能性が推察される。我々は、関節リウマチの動物モデルとしてよく知られているラットのアジュバント関節炎を用い、その血管障害のメカニズムを解析してきた。本年度はこのモデルの心臓病変を検討し、下記の知見が得られた。
関節炎の発症3週間後にラットの心臓を摘出し、心肥大の程度を心重量/体重比と組織学的解析(HE染色)にて検討した。関節炎ラットでは正常ラットと比較して、有意な心筋肥大が認められた。心筋の肥大には活性酸素が関与していることが知られており、その産生にはNAD(P)Hオキシダーゼの活性が重要である。
そこで心筋におけるNAD(P)Hオキシダーゼの活性をlucigenin chemiluminescence assayにて検討したところ、関節炎ラットではその酵素活性の有意な上昇が認められた。
今後は心臓超音波検査を用いて、関節炎ラットの左室収縮機能(%FS)や左室拡張期後壁径(LVPWd)を継時的に評価したい。さらにスタチンやアンジオテンシン受容体拮抗薬など薬剤の心筋保護作用についても検討する。本研究の継続が関節リウマチ患者の心臓病変の解明につながり、将来的に心臓に由来する死亡率を低下させることへ繋がることを期待する。

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公開日: 2013-06-26  

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