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2011 年度 実績報告書

二種類のヒト新規制御性T細胞サブセットの比較機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21591277
研究機関東京大学

研究代表者

藤尾 圭志  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70401114)

キーワード制御性T細胞 / レトロウイルスベクター / 移植拒絶反応
研究概要

自己免疫寛容の維持に重要と考えられているのが制御性(regulatory)T細胞である。これまで注目されてきたCD4陽性CD25陽性制御性T細胞以外にも、生体内で自己免疫寛容を担っている未知の制御性T細胞が存在する可能性が指摘されてきた。申請者は転写因子Egr-2が、マウス脾臓CD4陽性CD25陰性LAG3陽性細胞で高発現しており、マウス生体内の抗原特異的免疫抑制活性に関与していることを確認した。本研究の目的は、ヒト扁桃腺のEgr2発現Tr1様サブセット-CD4陽性CD25陰性CD45RO陽性LAG3陽性細胞及びEgr3発現Th3様サブセット-CD4陽性CD25陰性CD45RO陰性細胞の性質を明らかにすることである。
昨年度はヒト末梢血単核球を免疫不全NOGマウスに移入することで発症する移植片対宿主病(GVHD)において、扁桃腺CD4陽性CD25陰性CD45RO陰性細胞を共移入することにより、体重減少を抑制することを確認し、この細胞集団が制御性活性を持つことが証明できた。本年度は同様のGVHDモデルにおいて、Egr2を発現する扁桃腺由来のCD4陽性CD25陰性LAG3陽性細胞を共移入することにより、体重減少を抑制することが確認できた。この結果により、ヒトにおいてもCD4陽性CD25陰性LAG3陽性細胞が制御性活性を持つことが判明した。また興味深いことに、自己抗体が出現する自己免疫疾患、全身性エリテマトーデス(SLE)および関節リウマチ(RA)において、CD4陽性CD25陰性LAG3陽性細胞が健常人よりも著明に減少していることが確認できた。SLE,RAともCD4陽性CD25陽性Foxp3陽性制御性T細胞も健常人よりも減少していたが、その減少の程度はCD4陽性CD25陰性LAG3陽性細胞の方が大きかった。これらのことから、マウスと同様に、ヒトでもCD4陽性CD25陰性LAG3陽性細胞が自己抗体産生を抑制している可能性が推測された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A genome-wide association study identified AFF1 as a susceptibility locus for systemic lupus eyrthematosus in Japanese2012

    • 著者名/発表者名
      Okada Y, Shimane K, Kochi Y, Tahira T, Suzuki A, Higasa K, Takahashi A, et al.
    • 雑誌名

      PLoS Genet

      巻: 8 ページ: E1002455

    • DOI

      10.1371/journal.pgen.1002455

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detection of autoantibodies to citrullinated BiP in rheumatoid arthritis patients and pro-inflammatory role of citrullinated BiP in collagen-induced arthritis2011

    • 著者名/発表者名
      Shoda H, Fujio K, Shibuya M, Okamura T, Sumitomo S, Okamoto A, Sawada T, et al.
    • 雑誌名

      Arthritis Res Ther

      巻: 13 ページ: R191

    • DOI

      10.1186/ar3520

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulatory T-cell-associated cytokines in systemic lupus erythematosus2011

    • 著者名/発表者名
      Okamoto A, Fujio K, Okamura T, Yamamoto K
    • 雑誌名

      J Biomed Biotechnol

      巻: 2011 ページ: 463412

    • DOI

      10.1155/2011/463412

    • 査読あり
  • [学会発表] CD4+CD25+LAG3+regulatory T cells and autoimmune disease2011

    • 著者名/発表者名
      KEISHI FUJIO
    • 学会等名
      第40回日本免疫学会学術総会シンポジウム
    • 発表場所
      幕張メッセ(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-29
  • [備考]

    • URL

      http://plaza.umin.ac.jp/~areriu18/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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