研究課題
平成21年度には、石垣島(八重山諸島の代表として)、宮古島、および沖縄本島におけるHTLV-1、D型肝炎ウイルス、およびHHV-8の疫学調査を実施した。HTLV-1に関してはすでに沖縄本島においては大規模な疫学調査が進行中である(琉球大学医学部附属病院第一内科入院患者を対象にすでに4000例を超える症例で解析されており、500症例を超えるcarrierが確認されている)。またHTLV-1のcarrierにおける各種疾患(市中肺炎、Pneumocystis jirovecii肺炎、および寄生虫疾患など)の臨床像に関しての解析を実施した。またHelicobacter pylori感染症についても、その病原性に地域差があることが示されているので、この感染症に関する病態、および疫学に関する調査を研究中であり、ある程度の成果を得ている。離島である石垣島、および宮古島における疫学調査に際して、関連病院である県立八重山病院、および県立宮古病院の協力の下、入院患者を対象に、患者さんの同意を取得した後にHTLV-1、およびHHV-8の疫学調査を実施した。さらにサンプル数を増加する際には、これらの地域における検診などを活用し、保健所の協力を得て、HTLV-1の疫学調査を実施したい。また興味深いデータが得られた際には、必要に応じて、八重山諸島に属する別の島々、あるいは宮古島周辺の島々におけるHTLV-1の疫学調査についても検討中である。
すべて 2009
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