• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

温度感受性に基づく代謝機能回復因子の網羅的探索と新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21591318
研究機関岐阜大学

研究代表者

下澤 伸行  岐阜大学, 生命科学総合研究支援センター, 教授 (00240797)

キーワード対者ネットワーク / 遺伝病 / ペルオキシソーム / 代謝機能回復因子 / 温度感受性
研究概要

本研究は先天代謝異常症において発熱に伴い発症、重症化する現象のメカニズムを解明して、治療ならびに予防法を開発することを目的にしている。申請者は脂肪酸β酸化やコレステロール合成など脂質代謝を中心に生体に重要な代謝機能を有しているペルオキシソームの形成異常症患者細胞において、培養温度によりペルオキシソームの生合成や代謝機能が正常化する温度感受性現象を遺伝子レベルで明らかにしている。初年度はこの温度感受性現象を有する患者細胞を用いて、以下の研究成果を得ている。
1.温度により代謝機能が回復する前後の遺伝子発現変化の網羅的解析
低温下にて代謝機能が正常化する前後の細胞より抽出したRNAをCy3、Cy5でラベル化し、発現量が変動した転写産物を網羅的にマイクロアレイ解析にて抽出し、さらにコントロールの細胞でも温度変化により発現が同様に変動したプローブを除外した結果、低温下で代謝機能が回復することに伴いdown regulateした88個の遺伝子を抽出した。22年度は抽出した遺伝子の変動をリアルタイムPCRで確認するとともに、変動した各遺伝子の代謝パスウェイ上での関連について解析する。
2.温度により代謝機能が回復する前後のタンパク発現変化の網羅的解析
1と同様の条件にて抽出したタンパクを2次元電気泳動して比較解析することにより、代謝機能が回復することに伴い、2倍以上発現が低下した31個のスポットを特定した。22年度はこのうちの5つのスポットを切り出してMALDI-TOF MSにて同定し、1の遺伝子発現データと照合する。
以上の解析結果をもとに温度感受性により代謝機能を回復させる複数の関連因子を特定し、患者細胞を用いて特定した遺伝子発現を調節することより病態解明から発病・進行度の診断バイオマーカーの開発、さらには治療用化合物のスクリーニングに繋げていく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Zellweger syndrome caused by PEX13 deficiency : Report of two novel mutations.2009

    • 著者名/発表者名
      Al-Dirbashi OY, et al
    • 雑誌名

      Am J Med Genet 149A

      ページ: 1219-1223

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本人が発見に関わった疾患遺伝子 ペルオキシソーム病2009

    • 著者名/発表者名
      小澤伸行
    • 雑誌名

      小児科 50増刊号

      ページ: 907-913

  • [雑誌論文] ペルオキシソーム病2009

    • 著者名/発表者名
      下澤伸行
    • 雑誌名

      小児科 41増刊号

      ページ: 479-486

  • [学会発表] Clinaical findings and diagnostic flowchart of peroxisomal diseases2010

    • 著者名/発表者名
      Nobuyuki Shimozawa
    • 学会等名
      International Symposium on Epilepsy in Neurome tabolic Diseases
    • 発表場所
      Taipei, Taiwan
    • 年月日
      20100326-20100328
  • [備考]

    • URL

      http://wwwl.gifu-u.ac.jp/~lsrc/dgr/shimozawa-hp/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi