研究課題/領域番号 |
21591329
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
要 匡 琉球大学, 医学部, 准教授 (40264288)
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研究分担者 |
成富 研二 国立大学法人琉球大学, 医学部, 教授 (20101446)
柳 久美子 国立大学法人琉球大学, 医学部, 助教 (90294701)
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キーワード | 遺伝子 / 奇形症候群 / ゲノム / 次世代シーケンサー / マイクロアレイ |
研究概要 |
平成21年度は、三角頭蓋を呈する患児に対する詳細な臨床遺伝学的診断、CD96遺伝子解析、マイクロアレイ解析等の構造解析、次世代シーケンサーを用いたリシーケンス解析を計画した。 1) 三角頭蓋を呈する患児の臨床遺伝学的診断とCD96遺伝子変異解析 三角頭蓋を呈する患児について、顔貌その他の症状等、臨床遺伝学的にOpitz三角頭蓋症候群(OTCS)、Bohring-Opitz症候群(BOS)と診断された患児のCD96遺伝子解析を行った。OTCSの患児については、exon6の欠失の可能性が示唆されたため、現在、詳細な解析を行っている。BOSの患児については、CD96変異を認めなかった(Pierron et al.). 2) 三角頭蓋を呈する患児のアレイCGH(comparative genomic hybridization)解析 三角頭蓋を呈する患児について、アレイCGHを行ったところ、1人に9番染色体長腕の部分欠失を認めた。欠失領域の解析を行っている。 3) 次世代シーケンサーによるリシーケンス解析 次世代シーケンサーによるリシーケンス解析には、ゲノム領域の抽出法が非常に重要となるため、BACライブラリー作成に加えて、long-PCRによる抽出、アレイキャプチャーによる抽出を検討した。日本人コントロールゲノム1Mbについてlong-PCR法(平均長約20kb)による増幅・抽出を検討したところ、厳密なprimer設定、条件設定により1~3Mb程度であれば十分に抽出できることが確認できた。抽出したゲノムは、次世代シーケンサー(SOLiD3)解析へも十分使用可能であり、実際に、フラグメント解析により、1000x以上の冗長度で信頼性の高い結果が得られた。さらに、それらデータに対し、pipleineソフトウェア、市販のソフトウェアによるSNPコールを行い、ゲノム100kb当たり80~100のSNPを検出できた。
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